カテゴリ:歌舞伎・文楽( 56 )

五月花形歌舞伎

 花形歌舞伎っていうと若手役者が中心になってのイメージなんだけど、もはやもう若手とは言えない(いい意味で)の猿之助さん・中村屋兄弟での松竹座へ行って参りました。昼の部は実はリピートしちゃった。

〜昼の部〜

戻駕色相肩

 浪花の次郎作 勘九郎
 禿たより 児太郎
 吾妻の与四郎 歌昇

三代猿之助四十八撰の内
金幣猿島郡
序幕・二幕目

三代猿之助四十八撰の内 金幣猿島郡
大喜利所作事 双面道成寺

 清姫・藤原忠文・白拍子花子実は清姫の霊 猿之助
 北白川安珍実は文殊丸頼光 勘九郎
 七綾姫 七之助
 田原藤太 歌昇
 およし実は侍女桜木 笑三郎
 寂莫法印 猿弥
 如月尼 門之助

 いや〜楽しい。スーパー歌舞伎感たっぷり。本物の火ありーの、派手な照明ありーの、宙乗りのときのちょっと微妙な音楽ありーの。まずは清姫の前半のしおらしいさまとの「あなたじゃ、あなたじゃ、あなたじゃわいな〜」からあとの嫉妬に狂う豹変ぶりににんまり。いやそれでもなんか可愛いのよねえ。双面道成寺はこの数ヶ月に2回歌舞伎座で観ているけれど、どんどん凄くなってない?後半右半身忠文・左半身清姫の歩みで出て来た時は息を呑んだ。それにしても中村屋兄弟の贅沢な使い方よ!

〜夜の部〜

野崎村
 お光 七之助
 久松 歌昇
 お染 児太郎
 後家お常 竹三郎
 百姓久作 彌十郎

 彌十郎さんのお父ちゃん役には毎度泣かされる・・・。七之助さんが百姓の娘に見えなくて困った。最後の舟と籠が去って行くところが長く感じてウトッとしてしまった(汗)。

怪談乳房榎
 菱川重信・下男正助・うわばみ三次 勘九郎
 重信妻お関 七之助
 住職雲海 寿猿
 松井三郎 猿弥
 磯貝浪江 猿之助

 実は今回この演目が一番嵌ったかも。金幣猿島郡だけをリピートしたけれど、こちらももう一回観たかったくらいに。勘九郎さんの早変わりの早いこと早いこと。まるでマジック。替わると見せかけて替わらなかったり、代役(っていうのかな?)の役者さんが体型だけでなく横顔までも勘九郎さんに凄く似ていて、何度か あれ?  と声に出してしまった。早変わりと言えば猿之助さんで彼の替わりますよ〜替わりますよ〜ほおら!というテンポも大好きなんだけど、勘九郎さんのさりげなさすぎてびっくりの早業も凄く楽しい。こういうのにも個性って出るんだねえ(当たり前か)。猿之助さんの浪江は配役発表当時はイメージできなかったけど、ここまで徹頭徹尾悪いともう嫌悪感より気持ちよく感じてしまう。終演時の口上は猿之助さんで〆。

 や〜大阪でこんなんやってくれてホンマにありがとう!って感じでしたわ。
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by tigersandcatlover | 2017-05-24 14:08 | 歌舞伎・文楽

四月大歌舞伎 まちそわ!

 少々体調崩してしまった四月中旬。その病み上がり状態の週末に歌舞伎座マチソワしてまいりました。やれやれ。


昼の部

一、醍醐の花見

豊臣秀吉 鴈治郎
豊臣秀次 松也
大野治長 歌昇
曽呂利新左衛門 萬太郎
淀殿 壱太郎
三條殿 尾上右近
大野治房 種乃助
前田利家室まつ 笑三郎
松の丸殿 笑也
石田光成 右團次
義演 門之助
北の政所 扇雀
 

二、伊勢音頭恋寝刃 追駆け 地蔵前 二見ヶ浦 油屋 奥庭

福岡貢  染五郎
仲居万野  猿之助
料理人喜助  松也
油屋お紺  梅 枝
奴林平  隼人
油屋お岸  米吉
徳島岩次実は藍玉屋北六 桂三  
藍玉屋北六実は徳島岩次 由次郎  
油屋お鹿 萬次郎
今田万次郎 秀太郎

 仁左衛門さん貢、三津五郎さん喜助で観たなあと懐かしく思い出しながら(→そのときの日記)。そのときは秀太郎さんの見事な万野(万次郎と二役だった)が印象的だったけど、今回の猿之助さんてばやっぱりはまるはまる。こういういじわる女やらせたら天下一品よねえ。でもなんか不思議な可愛らしさもあり。これぞ四代目の芸風なのだわ。

三、一谷嫩軍記 熊谷陣屋

熊谷次郎直実 幸四郎
源義経  染五郎
熊谷妻相模  猿之助
藤の方 高麗蔵
弥陀六 左團次

  幸四郎さんの声にちょっとまたスイマーが・・・だったけど、ずっと猿之助さんが舞台の上にいるから寝るわけにはいかん!(ってなんでやねんw)とばかりに頑張って目をあけていた。いや~こういう猿之助さん観るの久しぶり・・・てか初めてかも??古典にすっぽり嵌る姿がよいわよいわ。

   
夜の部

近松門左衛門 作
一、傾城反魂香 土佐将監閑居の場

浮世又平後に土佐又平光起 吉右衛門
女房おとく 菊之助
狩野雅楽之助 又五郎
土佐修理之助 錦之助
土佐将監 歌六
将監北の方 東蔵

 もうさあ、又平がおとくに手を引かれて出てくるところですでにきゅんとしてしまった。吉右衛門さんのなんというリアルな演技。土佐の名前をもらって子供のように高揚する表情に落涙・・・。菊之助さんは女房というよりちょっとお母さんみたいだったな。
      
二、桂川連理柵 帯屋 

帯屋長右衛門  藤十郎
信濃屋娘お半/丁稚長吉  壱太郎
義母おとせ  吉弥
隠居繁斎 寿治郎
弟儀兵衛  染五郎
長右衛門女房お絹  扇雀

 染五郎さんのイヤ吉ぶりがツボ(地のようだと思うくらいに)。藤十郎さんの周りだけ空気感が変わっている、と思った。いい意味でも少し苦しい意味でも。
   
三、三代猿之助四十八撰の内 奴道成寺

白拍子花子実は狂言師左近  猿之助
所化 尾上右近
同  種之助
同  米吉
同  隼人
同  男寅
同  初舞台龍生

 所化たちになじみのお顔が並ぶようになるとは、ずいぶん私の歌舞伎沼も深まってしまってるなあ。でもこういうのって楽しいねえ。で、やはり猿之助さん。きりっと可愛くて舞台からはけるときにちょっとドヤ顔で、そして抜群に巧い。もともとは舞踏がすごく好きというわけじゃないんだけれど、彼の踊りは本当に一挙手一投足見入ってしまう・・・。とここまできて、彼の流星のときもおんなじ感想書いてることに気付くw
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by tigersandcatlover | 2017-04-18 11:47 | 歌舞伎・文楽

四国こんぴら歌舞伎大芝居 昼の部

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 香川県琴平の重要文化財でもある金丸座で毎年四月に開催されるこんぴら歌舞伎。2008年だから9年ぶりになるかなあ、大学の同級生たちと行って参りました。前回は海老蔵さんの夏祭浪花鑑に尾上右近くんの供奴だった、と昔の日記を引っ張りだして来て確認しつつ。

  金丸座は本当に江戸時代にタイムスリップした感覚になっちゃうような芝居小屋。開演前は外の光が入ってくる。この日は曇り空ながらも気温が高めだったので寒さは感じなかったけれど、冷える日はちょっと辛いかもしれない。
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 前回はなかった座椅子のおかげで腰は楽だったのだけれど、脚の置き所がなくて困った。いやちゃんと正座すればいいんですけどね(苦笑)。ともかく荷物は最小限に(脱いだ靴も持ってあがらんとあかんし)。
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 この日の観賞は昼の部のみ。
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  開演して真っ先に思ったのは、三味線の音がものすごく優しく深く聴こえてくること。木の小屋の中での響きってこうなのか。前回にここで聴いた時は気付けなかったな。こういうときはいつもあれからどれだけの舞台を観ただろう、と思い返してしまう。

一、神霊矢口渡

お舟;孝太郎
傾城うてな;新悟
新田義峯;廣太郎
六蔵;松之助
頓兵衛;彌十郎

 孝太郎さんのお舟は決して美形じゃないんだけど、それがまた前半のコミカルな演技で笑いがどっと起こる。後半の父に刺されてから太鼓を叩くまでの鬼気迫る演技は、ふとこないだの仁左衛門さんの知盛と重ねてしまった。

二、忍夜恋曲者 将門

傾城如月実は滝夜叉姫;雀右衛門
大宅太郎光圀;松緑

 雀右衛門さんの襲名公演でもあった今回の大芝居なのだけれど、ちょっと不覚にもスイマーが。休憩時間に飲んだ甘酒のせいということにしておこう、そうしよう。しかしあの体勢でよくうとうとできたな自分。

三、お祭り 清元道中
仁左衛門

 まさにもう 待ってました! の仁左衛門さんなわけで。大向こうさんと一緒に声かけたくなったよ(そーいや、この日は女性で大向こうかける方が二名ほど居られた。さすがにお祭りの 待ってました は言わはらへんかったけどちょっとヒヤヒヤしたのは私だけかな?)。17分ほどの演目の端々までしっかり目に焼き付けるような気持ちで見入ってしまった。

 やっぱり夜の身替座禅、観たかったなあ。まあでも、この日は体調も悪かったのでどっちにしても難しかったけれども。
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by tigersandcatlover | 2017-04-12 19:01 | 歌舞伎・文楽

三月大歌舞伎 昼の部・夜の部

 昨年まで少々遠のいていた歌舞伎にまたもや入沼しつつある今日この頃。歌舞伎座で上演されている三月大歌舞伎の昼・夜を通しで観て来てしまいました。ズブズブ。

 昼の部
一、明君行状記
池田光政;梅玉
青地善左衛門;亀三郎
妻ぬい;高麗蔵
弟大五郎;萬太郎
若党林助;橘太郎
木崎某;寿治郎
吉江某;松乃助
筒井;松江
磯村;権十郎
山内権左衛門;團蔵

 幕があくまで何がかかるか全く予習せずという体たらくだったのだが、これが存外素直に面白かった。声あげて笑っちゃったわ。亀三郎さん、お声もお姿もよく、おおっと思ったわ〜。

二、義経千本桜 渡海屋 大物浦
渡海屋銀平実は新中納言知盛;仁左衛門
女房お柳実は典侍の局;時蔵
相模五郎;巳之助
銀平娘お安実は安徳帝;市川右近
入江丹蔵;猿弥
武蔵坊弁慶;彌十郎
源義経;梅玉

 昼の部一番のお目当て。かっこよくて綺麗で痛々しくて哀しい仁左衛門さんの知盛。なんかもう大物浦で傷ついて花道に登場したところで涙が出た。その前の白装束で出陣していった姿からのあまりの変化に。知盛の痛みや苦しさを一緒に感じている気持ちになってしまって疲れた・・・(もちろんいい意味で)。

三、神楽諷雲井曲毬 どんつく
荷持どんつく;巳之助
親方鶴太夫;松緑
若旦那;海老蔵
太鼓打;亀寿
町娘;新悟
子守;尾上右近
太鼓持;秀調
太鼓持;彌十郎
田舎侍;團蔵
芸者;時蔵
白酒売;魁春
門礼者;彦三郎
大工;菊五郎

 三津五郎さんの三回忌追善狂言に巳之助さんがどんつくを。華やかで楽しい演目。今回の公演では巳之助さんは凄く目をひく役を演じていて、一つ前の相模五郎、夜の部の福山かつぎも印象的だったな〜。活きがいいというか。

夜の部
一、引窓
南与兵衛後に南方十次郎兵衛;幸四郎
濡髪長五郎;彌十郎
平岡丹平;綿吾
三原伝造;廣太郎
母お幸;右之助
女房お早;魁春

 昼の部のあとに食べたグラタンが効いたのかちょっとスイマーが・・・。幸四郎さんの声ってα波でちゃうのかな(汗汗)。

二、けいせい浜真砂 女五右衛門 南禅寺山門の場
石川屋真砂路;藤十郎
真柴久吉;仁左衛門

 なななんか凄いもんみちゃった・・・みたいな。

三、歌舞伎十八番の内 助六由縁江戸桜
花川戸助六;海老蔵
三浦屋揚巻;雀右衛門
くわんべら門兵衛
朝顔仙平;男女蔵
通人里暁;亀三郎
三浦屋白玉;梅枝
福山かつぎ;巳之助
傾城八重衣;新悟
同浮橋;尾上右近
同胡蝶;廣松
同愛染;児太郎
男伊達山谷弥吉;宗之助
同田甫富松;男寅
文使い番新白菊;歌女之丞
奴奈良平;九團次
国侍利金太;市蔵
遺手お辰;家橘
三浦屋女房お京;友右衛門
曽我満江;秀太郎
髭の意休;左團次
白酒売新兵衛;菊五郎
口上;右團次
後見;右之助

 夜の部のお目当てはこれ。海老蔵さんの助六は二回目かなあ。彼のことは決して手放しでのファンというわけではないのだけれど、その前回みた助六はすこぶる印象的だったのだよねえ(そのときは演舞場での上演で水入りまでやるバージョン)。で今回。花道からの登場で型を決める姿だけで満足やったわ。台詞しゃべるとあれれ?とか思っちゃうんだけど、横顔の浮世絵のような美しさと言ったら。なんか体温低そうな助六で何考えてるかわからんちゃんなんだけど、お母さんに叱られてしゅんとした哀しそうな顔するところなんかはキュンとした。
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by tigersandcatlover | 2017-03-23 21:37 | 歌舞伎・文楽

the オモダカ祭(博多座二月花形歌舞伎)

 建国記念の日、博多へいってまいりました。目的は澤瀉祭;博多座二月花形歌舞伎(博多座)昼・夜であります。この日は寒波到来で雪のため新幹線が40分近く遅延して、ややドキドキしたけれど、なんとか時間通りに博多座へ到着。

 ポップなポスター♡
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 上演直前に猿之助さんの声でご挨拶と演目名がアナウンスされる。まるで宝塚歌劇みたい(猿之助さんがトップなわけだしw)。

昼の部

一、男の花道

加賀屋歌右衛門;猿之助
田辺嘉右衛門;門之助
山田春庵;男女蔵
加賀屋歌五郎;巳之助
富枝妹雪乃;米吉
加賀屋歌助;隼人
按摩杢の市;弘太郎
松屋忠兵衛;寿猿
山崎順之助;猿弥
万八の女将お時;笑三郎
田辺妻富枝;笑也
加賀屋東蔵;竹三郎
壬生玄碩;平岳大

二、艶姿澤瀉祭

夜の部

雪之丞変化

中村雪之丞・闇太郎;猿之助
脇田一松斎;門之助
土部駿河守後に土部三斎;男女蔵
門倉平馬;巳之助
軽業のお初;米吉
丑三ツの次朗;隼人
三斎娘波路;梅丸
むく犬の源次;弘太郎
中村菊之丞;猿弥
侍女滝乃;笑三郎
おもと;竹三郎
狐軒先生;平岳大

 昼の部も夜の部も、女形が主役(もちろん猿之助さん)で、劇中劇があって、中村座で、ちょっと長崎が関係あって、としばらくすると記憶がごっちゃになってしまうような設定なのだけれど、昼は乙女度高い猿之助さん、夜はちょっと男らしさを見せる猿之助さん、って感じで対比すると面白い。とはいえ、なんかもう 四代目は乙女でいいよ乙女でー!って思っちゃったんだよねえ。それくらいもう可愛らしくて綺麗で、特に劇中劇でのお七とか、もうずっと観ていたいくらいだった。平さん(大向こうさんたちが「ひら!」と声かけるので、頭の中では ひら になってる)に「せんせええええええ〜♡」と駆け寄っていくとこなんかもう笑っちゃうくらいの可愛らしさ。

 今回昼の部は花道横、夜の部は二階一列目という良席。特に夜の部では凧に乗ってのスーパースペクタルな斜め宙乗りの猿之助さんがどんどんこっち向って飛んできて足の裏を下から拝むという美味しさ。さらにはそこで撃たれて凧から傘に持ち替えてUターンしていくのだった・・・いや〜何度か宙乗り観てるけど、今回が一番面白い席やったわあ〜〜。

 レビュー(澤瀉祭ねw)もぐいぐい楽しかったし、これぞ、エンターテイメント!!って感じの全く退屈しないマチソワでありました。はあ・・・しばらく猿之助さんの公演は追っかけさせてもらわねば、とカレンダーとにらめっこ中。
 
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by tigersandcatlover | 2017-02-18 19:36 | 歌舞伎・文楽

二月花形歌舞伎 午後の部

 松竹座で上演中の二月花形歌舞伎・夜の部を観て参りました。

 まずは壱くんのご挨拶で幕開け。「一番前のお客様、先月はそのお席、18,000円だったのでございますよ。それがこのたびは12,000円!三分の二と大変お得になってございます」で大受け貰ってた。さすがや・・・。しかし12,000円といわれるより三分の二といわれたほうが、ぐぐっと来るの不思議やわ。

一、金閣寺
雪姫;梅枝
此下藤吉後に真柴久吉;歌昇
慶寿院尼;新悟
十河軍平実は佐藤正清;種之助
松永鬼藤太;右近
狩野之介直信;壱太郎
松永大膳;又五郎

 全く予習せず、イヤホンガイドも借りず、で挑んだので結講話について行くのが大変だった。あ、そっか梅枝くんが主役なんだ〜って途中で気付いたという。最後もえっ?大膳そのまま生かしとくの?の衝撃。なんか又五郎さんの貫禄が目立ったなあ〜。まあしゃあないか。

二;連獅子
狂言師右近後に親獅子の精;松也
狂言師左近後に仔獅子の精;右近

 それほど連獅子に詳しいわけではないが、こんなに苦悩した表情豊かな親獅子は初めてかも、と思いつつ観ていた。そうか、松也くんが親獅子なんだねえ〜もう30代だもんねえ、と感慨深く。ただ少々動きがぶれるというか、現代的な感じに見えちゃった。それは右近くんのぴしぱしっと無駄が全くない踊りとつい比べてしまうからかも。右近くんの仔獅子は彼が高校生のころに海老蔵さんと南座で演じたときに観ているのだけれど、正直海老蔵さんを食ってる、と思ったくらいすんばらしかったのよねえ。そのときは当然10代で子供らしくて可愛らしい感じはあったのだけれど、歳を重ねてさらに可愛らしさに磨きかかってた。後半のなんとも誇らしげな笑みを浮かべた表情が、本当に仔獅子だったもん。始めは口元の化粧のせいかと思ったんだけど、よくみるとずっと微笑んでるんだよね〜。最後の高速毛振り、松也くんより三回くらい多く回してたなw あまりに早過ぎて凄過ぎて笑ってしまった。 

 そういや、これが今年国内初観劇だったのだなあ。この一年を象徴するような観劇はじめになりましたかどうか。
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by tigersandcatlover | 2017-02-05 21:45 | 歌舞伎・文楽

獨道中五十三驛

 京都造形芸術大学構内の春秋座へ歌舞伎を観に行って来た。演目は三代猿之助四十八撰の内 獨道中五十三驛。猿之助率いる澤瀉屋さんたちの巡業に巳之助さんが参加するというもので、二幕の化け猫役と三幕の13役早変わりを猿之助さんと巳之助さんがダブルキャストで演じるという趣向。そりゃ〜両パターン観ねばなりますまい、ということで一泊して二公演観ることにしたのだった。ちなみに一回目は化け猫;猿之助さん、早変わり:巳之助さん、二回目は逆で。
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  キャリアから考えたら当然の猿之助さんの圧倒感みたいなものがビシバシ出ていたけれど、こと化け猫に関しては巳之助さん、すんごいよかった。目力があるのよねえ。猫の正体を表すところでの跳躍もお見事。宙乗りはまだまだ慣れない感じだなあ〜と思ったけど、これも慣れであろうし。先が本当に楽しみな役者さんやわあ。早変わりはもう汗だくの大熱演で観てるこっちが少しハラハラしてしまったかな。そう思うと翌日に観た猿之助さんの余裕っぷり(引き込みギリギリまで粘るとことか、汗一つ見せないところとか、あとあの彼特有の観客席に目線を送るところとか、独特の肩から首の動きとか、特に女形のちょっとした仕草の可愛らしいこととか)は本当にもう見事というほかありませなんだ、はい。

 楽しい二日間の写真も少し。土曜日終演後は木屋町でフレンチに舌鼓。
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  昼公演終演後ぷらぷらと春秋座から銀閣寺〜哲学の道を南下。甘いものでもと入ったお店で気が変わってぶぶ漬けを。お魚は鮎。
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 銀閣寺なんて20年ぶりくらいじゃないかな?
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 哲学の道端に恐ろしく人に慣れた猫数匹。ちょうど化け猫の舞台を観た後だったので、妙に人間臭く見えてしまったわあw
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獨道中五十三驛(ひとりたびごじゅうさんつぎ)

京三條大橋より江戸日本橋まで
浄瑠璃 お半長吉「写書東驛路」(うつしがきあずまのうまやじ)
市川猿之助・坂東巳之助 宙乗りならびに十三役早替り相勤め申し候

おさん実は猫の怪 市川 猿之助(Aプロ)坂東 巳之助(Bプロ)
由留木調之助

丹波与八郎 市川 猿之助(Bプロ)坂東 巳之助(Aプロ)
丁稚長吉
信濃屋娘お半
芸者雪野
長吉許嫁お関
弁天小僧菊之助
土手の道哲
長右衛門女房お絹
鳶頭三吉

船頭浪七
江戸兵衛
女房お六

重の井姫 市川 笑也
半次郎女房お袖 市川 笑三郎
丹波与惚兵衛/赤星十三郎 市川 寿猿
やらずのお萩 市川 春猿
赤堀水右衛門 市川 猿弥
石井半次郎 市川 門之助
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by tigersandcatlover | 2016-10-10 10:28 | 歌舞伎・文楽

尾上右近自主公演 第二回 研の會

 酷暑続く中、尾上右近さんの自主公演である研の會を観に半蔵門の国立劇場へ。この界隈は初めてじゃないかなあ。小劇場での公演だったのだけれど、南座や松竹座で慣れてる私にとっては十分立派な劇場に思えた。ロビーは物販に行列ができるくらいの盛況。特に幕間には六段目でお軽ちゃんを演じていた米吉さんが売り子さんをしていて、「5年で100両分働かなあかんもんね・・・」と同行の友と納得したりw 

 なんとなく勢いで土曜の夜と日曜の昼2回分のチケットを買ってしまったのだけれど、結果的にはリピートしてよかった。若い才能にドキドキして魅入ってしまったわー。まだまだぐんぐん伸びしろありそうで、初日公演のあとすでに数年先はもとより明日が楽しみって思ったもん。

仮名手本忠臣蔵

 五段目 山崎街道鉄砲渡しの場
同     二つ玉の場 
 六段目 与市兵衛内勘平切腹の場

早野勘平:尾上右近
お軽:中村米吉
千崎弥五郎:中村種之助
百姓与市兵衛:尾上菊十郎
母おかや:尾上菊三呂
判人源六:市村橘太郎
一文字屋お才:上村吉弥
斧定九郎/不破数右衛門:市川染五郎


 初日は二つ玉の場がなんかこちらまで緊張してしまう感じだったかな。いのししに爆笑してからは気にならなくなったけどwwでも翌日はそういう感じにならなかったのはこちらの見方のせいか。米吉くんとの若い夫婦は息もぴったりでその分ちょっと歌舞伎というより現代風に見えてしまう瞬間もあったけれど、それでいいのよね~その時代の空気が出てこその生きた舞台なんだわ。

新歌舞伎十八番の内 船弁慶

静御前/平知盛の霊:尾上右近
舟長三保太夫:中村種之助
源義経:中村鷹之資
亀井六郎:中村蝶十郎
片岡八郎:市川荒五郎
伊勢三郎:尾上音之助
駿河次郎:尾上音蔵
舟子:市村橘太郎
舟子:上村吉弥
武蔵坊弁慶:市川染五郎


 初日はまさかまさかの知盛の薙刀の刃が花道で外れてしまうというハプニング。けれどまったく動じず(そのとき<知盛>すこしも騒がず〜と頭の中で節をつけてしまったw)、本舞台で予備の薙刀を受け取るとそのまま何事もなかったように演じる。こういうのって舞台慣れなんだろうけれど、やっぱり度胸だよねえ。やや上手前方から観ることができた二日目のほうが義経に向かっていくときの表情がしっかり見えてよかったのが意外(花道は遠くなってしまったけど)。二日目は静御前の声が少しつらそうだったな・・・。がんばれー!と心の中でエールを送りつつ。

 最後のあいさつは口上っぽく行くのかな?と思ったら素の声で感謝の言葉とこれからの意気込みを。本当に演じることが大好きなんだねえ~というのが伝わると同時にそれを形にしてしまう企画力と向上心。彼の舞台を観るたびに同じ感想をメモしているけれど、本当に末恐ろしく楽しみな子ぉやわあ。
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by tigersandcatlover | 2016-08-09 17:26 | 歌舞伎・文楽

歌舞伎マチソワ!

 俄かに歌舞伎熱再燃の今日この頃。先月に引き続きの歌舞伎座通いと相成りました。この日は昼夜遠しで朝11時から夜9時までの10時間。ミュージカルや短めオペラは経験あるけれど、さすがに歌舞伎でマチソワは初めてだねえ・・・。

七月大歌舞伎 昼の部

一、柳影澤蛍火(やなぎかげさわのほたるび)

柳澤騒動
本所菊川町浪宅より
駒込六義園庭園まで

柳澤吉保 海老蔵
護持院隆光 猿之助
茶道千阿弥 市川右近
犬役人久保勘兵衛 男女蔵
成瀬金吾 亀三郎
篠原数馬 九團次
おさめの方 尾上右近
侍医順庵 寿猿
お伝の方 笑三郎
曽根権太夫 猿弥
奥方松江 笑也
犬役人酒井万蔵 市蔵
柳澤弥左衛門 家橘
徳川綱吉 中車
桂昌院 東蔵

 まさかこの演目で最後泣いちゃうとは・・・!「昔のおさめと死んでくださいませ~」から吉保が狂った目からふと正気に戻ってかすかに頷くところで涙腺崩壊しちゃった。それもこれもやはりおさめちゃん役の右近さんのこれまでの説得力ある演技のおかげと思う。まだ若干24歳というのになんなのこの貫禄~!彼がまだ10代のころの海老蔵さんとの連獅子を観たことがあるけれど、そのときも末恐ろしい、とメモしていたが、今日もそのままその言葉を連ねるわ。末恐ろしい!てか末楽しみ!!海老蔵さんはいつも声がこもるような感じでちょっと苦手だったんだけど、この日は全く気にならなかった。少し観ないうちに自分の感覚が変わったのかな?それともお席がよかったせいかな?

二、流星
流星 猿之助
織姫 尾上右近
牽牛 巳之助

 いや~踊りだけでこんなに楽しくわくわくするなんて、の演目。歌舞伎公演って長丁場ゆえ、だいたい踊りのあたりで睡魔が襲ってくることあるんだけど、なんかもう一挙手一投足から目が離せないんだよねえ。しかしあれだな、猿之助さんは人外役が似合うね(爆)。

夜の部

真山青果 作
真山美保 演出
江戸絵両国八景
一、荒川の佐吉(あらかわのさきち)

荒川の佐吉 猿之助
相模屋政五郎 中車
極楽徳兵衛 男女蔵
大工辰五郎 巳之助
お八重 米吉
絵馬屋重作 桂三
あごの権六 由次郎
鍾馗の仁兵衛 猿弥
丸総女房お新 笑也
隅田の清五郎 門之助
成川郷右衛門 海老蔵


 さて、人外が似合う猿之助さん。どんなおとうちゃん役を見せてくれるかとむっちゃ楽しみにしていた。なんかかわいいおとうちゃんだったなー。でもよく考えたら佐吉ってそうなんだよね。女性にはあんまりモテなくて(良さがわかってもらえなくて)でも男には惚れられる。ある意味そういうカラッとした色気のない佐吉像っていうのかな?まあうがった観方かもしれないけど。海老蔵さんはやらしいほどかっこいいねえ。幕があいたとたん背中がすでにただモノじゃないもん。ふと彼が佐吉をしたらどんな感じかしらん?とか思ったりもした(ええ、決して贔屓というわけじゃあございません)。

川崎哲男 脚本
松岡 亮 脚本
藤間勘十郎 演出・振付
壽三升景清
二、歌舞伎十八番の内 鎌髭(かまひげ)
歌舞伎十八番の内 景清(かげきよ)

〈鎌髭〉
修行者快鉄実は悪七兵衛景清 海老蔵
猪熊入道 市川右近
下男太郎作実は梶原源太 亀三郎
下男次郎作実は尾形次郎 九團次
下男三郎吾実は愛甲三郎 巳之助
下女お梅実は梶原妹白梅 尾上右近
下女お菊実は尾形妹園菊 米吉
下男四郎丸実は三浦四郎丸 鷹之資
うるおい有右衛門 市蔵
かわうそお蓮 萬次郎
鍛冶屋四郎兵衛実は三保谷四郎 左團次


〈景清〉
悪七兵衛景清 海老蔵
梶原源太 亀三郎
尾形次郎 九團次
愛甲三郎 巳之助
三浦四郎丸 鷹之資
阿古屋 笑三郎
岩永左衛門 猿弥
花菱屋女房おさく 右之助
秩父庄司重忠 猿之助


 荒事は時々退屈に思えてしまうワタクシ。どっちかというとそれほど期待してなかったんだけど、むっちゃ楽しかった。やはりお江戸は違うねえ~、てかこの歌舞伎座の広さがあってこそなのかもしれん、とすら思ったよ。

 さすがに夜の部後半あたりからは腰痛との戦いみたいになってしまったけれど、我ながら驚いたのは全く退屈しなかったこと。本当にチラとも眠くならなかったんだよね。ますます歌舞伎熱再燃しそうでヤバいなあ・・・。
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by tigersandcatlover | 2016-07-19 09:32 | 歌舞伎・文楽

義経千本桜@歌舞伎座

 日曜に用事があって上京した土曜日、ふと思い立って歌舞伎座へ。少し息を切らしながら「今日の三部のチケットまだあります?」と訊くと2階の一等席がほんの少しだけ残っていた。開演20分前にチケット買って観劇するなんて、まるでBWやWEみたいでわくわくする。

道行初音旅
 佐藤忠信実は源九郎狐;猿之助
 逸見藤太;猿弥
 静御前;染五郎

 染五郎さんには悪いけど、ずっと猿之助さんばっかり観ていたかもw。二階席からでもふと狐になってしまうのがわかってしまう。キリッと胸はってエラそうにしててもちょっと可愛らしくて。

川連法眼館
 佐藤忠信実は源九郎狐;猿之助
 駿河次郎;松也
 亀井六郎;巳之助
 川連法眼;寿猿
 飛鳥;吉弥
 静御前;笑也
 源義経;門之助

 川連法眼館は狐忠信が去ってからの続きもあるけど狐六法で終わる短いバージョンのほうがなんか無闇に幸せな気持ちになって帰れるから個人的には好きだなぁ。なんかもう狐の姿になってからはずっとニコニコしながら観てしまう。ずっとずっと観ていたいような終わるのが寂しいような気持ちになりながら。

松竹座での猿之助さん襲名公演以来の吉野山に四の切の狐忠信充。いや~堪能しましたわ。
 
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by tigersandcatlover | 2016-06-29 18:53 | 歌舞伎・文楽


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