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冥土めぐり 鹿島田真希 著

e0164774_923518.jpg 第147回芥川賞受賞の表題作ともう一遍。

 一応読むには読むのだが、もともと実はあまり芥川賞受賞作品って肌に合わない。ただ今回は本屋で装丁に惹かれてちらちらと表題作を立ち読みしたときに、主人公と脳の難病で身体が不自由になった夫とが旅行する寂れた観光地の描写に心惹かれるものがあったので購入してみた。

 感想としては、やっぱりちょっとしんどいな~という感じ。自分が歳を重ねてしまったせいなのか、主人公の母や弟との暮らしへの閉塞感があまっちょろいもののように思えてしまう。そして回想シーンが多いせいもあるが、繰り返しのような印象のエピソードばかりで(だからこその閉塞感を出すためなのだろうけど)、短編なのに冗長に感じてしまった。ああ、オバサン目線よのう・・・。

 もう一遍の「99の接吻」はさらにかなりしんどくて読み終えるのに一苦労。

 で、なんでこんなにしんどいのかな~と思ってよくよく考えてみると、2作品とも家族への粘着ともいえるほどの細かい描写とは対照的に主人公の姿があまり見えないのだった。どちらも一人称の小説なのに、彼女らがどういう主体性をもった人物か見えてこない違和感とでも言おうか。でも人間ってもともとそんなもんかも。他者の欠点はよく見えるのに自分自身は客観的に見えないわけだし。

 しんどい小説もこうやって何か思わせてくれるから、それはそれで悪くない。 

  
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by tigersandcatlover | 2012-09-26 22:00 | 読書

Kohei Nawa - TRANS

 ソウルで開催中の名和晃平さんの個展を覗いて来た。会場はARARIO GALLERY
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 2009年夏の銀座エルメスでの展示(リンクはその日の日記)と重なる作品・新しい作品が大きく分けて4つのスペースに展示されていた。静かに、けれど有機的に。

  たまたまの旅先で開催中と知って、ふらりと観にいっただけなのに、教えてくださったOさんに「有言実行が素敵」と褒めてもらって妙に嬉しい記憶になりました。

 以下は作品の印象メモをつらつらと。
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by tigersandcatlover | 2012-09-24 11:39 | 海外旅行 アジア

東宝版;エリザベート

 今年めでたく初演から20周年となるウィーンミュージカル;エリザベートを観てきた。場所は梅田芸術劇場。

 昨年末にミュンヘンで観て、個人的には満ち足りてしまったし、10月のウィーンキャスト版コンサートを観にいくし、ってんでぎりぎりまでスルーするつもりだった東宝版を、結局行くことにしてしまったのは、日本語でトートを演じるマテをやっぱりちょっと観てみたかったから。
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 で、結論は 

マテ・トートかわゆし。

 これに尽きる。少したどたどしい日本語も、シャウトな歌唱も、性格悪そうに笑う表情も、すねたような顔も。ド派手な衣装も違和感なし。でもやっぱり思いっきりドイツ語で歌わせてあげたかったな~~。ま、それは来月のウィーン版の楽しみとしよう。

 この日はかなりの後列だったのだが、なんとオペラグラスを忘れる失態。で、顔立ちの薄めな日本人キャストの表情はほとんど見えなかったのだが(爆)、マテだけはきっちり見えた。悪夢のシーンで舞台後方で演技しているときでさえ。やっぱ濃ゆい顔なのね・・・。

  それにしても、初めて一路さんでエリザベートを観たときは、波乱万丈な女の一生の物語のように思ったが、観れば観るほど、頑固一徹で生き方を曲げない女に翻弄される男たちの物語に思えてくる。エリザとの重唱もつい男性側の歌詞ばかり拾ってしまった。それだけちとエリザベートに感情移入しにくくなってしまっているのかもしれない。受け取る自分の問題なのか、エリザの演じかたのせいなのかはわからねど。

その他のキャストのことも少し。
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by tigersandcatlover | 2012-09-18 22:19 | ミュージカル

PAC 第54回定期演奏会~佐渡裕 新世界の響き~

 兵庫芸術文化センター管弦楽団(PAC) 第54回定期演奏会を聴きにいってきた。佐渡さん指揮でガーシュインとドヴォルザークの曲をば。題して~佐渡裕 新世界の響き~。

 この定期演奏会は、年間会員を募って残った席を一般販売するというのと、A席4000円というお手ごろ価格もあっていつもすぐに売切れてしまうため、気になった公演も聴きそびれてしまうことが多い。今回は友人がなんとか都合つけてくれての久々、でありました。

ガーシュウィン:キューバ序曲
ガーシュウィン:ピアノ協奏曲 ヘ調
   ピアノ ペーテル・ヤブロンスキー
(アンコール)ガーシュイン:3つの前奏曲 第1番

ドヴォルザーク:交響曲 第9番 ホ短調 op.95 「新世界より」
(アンコール)ブラームス:ハンガリー舞曲集 第1番

指揮・芸術監督 佐渡 裕
管弦楽 兵庫芸術文化センター管弦楽団

 例によっての演奏前の佐渡さんのプレトークあり。ガーシュインはクラシック畑の作曲家ではないためオーケストラの構成などは自分ではしなかったことや、ドヴォルザークは「新世界より」を書いたときはホームシックだったのかもしれない(かなりヨーロッパの曲を意識した作りになっている;特に第三楽章にはブラームスの交響曲のような響きがある)とか、第四楽章の始まりは蒸気機関車の音のようだ、とか。こういうトークは私みたいなクラシックの造詣に浅い人間には興味深く、楽しい。

 それにしてもガーシュインはジャズでありましたね、やっぱり。BWで9月にクローズの、Porgy and Bess 観たかったなあ。

 あと、アンコールのハンガリー舞曲集第1番が流れたときにニンマリしてしまったのは、このかたのプログのせい→(Hさま勝手にリンクしてすんませんw)

 さて、この秋はかなりクラシック漬けになる予定。とりあえず今回が第一弾。
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by tigersandcatlover | 2012-09-16 22:50 | その他の舞台

2012.9.12

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こんな日に今季ラスト観戦だなんて。

でもってこんな日に負けてしまうのがタイガース。
さらに負けに意味づけしようとするのがタイガースファン。
まさに共依存の関係ってわけね。

それでも金本の打球は美しかった。
一度しか見れなくても、
ファインプレーのグラブにおさまっても。

毎年書いてるけど、秋空の下の球場ってやっぱり切ない。
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〜9月12日 対ヤクルト戦〜

 先発は阪神が久保、ヤクルトが館山。一回にこの日猛打賞を打つことになる好調:大和と鳥谷の連続ヒットで1点先制。その後は双方決め手を欠き、7回まで淡々とゲームは進む。試合が動いたのは7回表。川本のタイムリーで同点に追いつかれた裏、久保をそのまま打席に送ったのだが、8回に久保はヒットとファーボールで1点追加されてしまう。そして結果的にそれが決勝点になった。9回は6番新井貴浩が四球を選び、7番平野に代わって金本登場。この日一番の拍手に球場が包まれる。鋭い打球はすわ、レフトとライトの間を抜けるかと思われたがセンター比屋根のファインプレイに阻まれてしまう(比屋根はその際怪我したようで交代となる)。最後は桧山がサードゴロに倒れて試合終了。

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by tigersandcatlover | 2012-09-12 23:26 | 野球(タイガース)

夏の終わりの小旅行

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2年前の晩秋に訪れてすっかり気に入ってしまった
瀬戸内海のオーベルジュへ再訪して来ました。

まだ真夏日で残暑厳しかったけれど、空だけは確実に秋に変わってたなあ。

寒い季節にはタイル敷きのバスルームが寒々しくてゆっくりできなかったり
屋上で夕陽を眺めることもかなわなかったので
今くらいがちょうどいいかもしれない。
あ、ただ虫の声がうるさいくらいで夜の波音がかき消されるようだったっけ。

ちなみに17時半ごろから1時間のあいだが絶好の夕暮れ時。
なので夕食の予約は19時以降にしたほうがいい。
とちょっと自分メモ。

AUBERGE de OOISHI

前回訪問時の日記→1) 2)
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by tigersandcatlover | 2012-09-11 22:00 | 国内旅行

九月大歌舞伎~勘九郎襲名公演

 大阪松竹座での九月大歌舞伎・夜の部を観てきた。中村勘太郎改め六代目中村勘九郎襲名披露公演となる。
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一、女暫
          巴御前       玉三郎
          舞台番  勘太郎改め勘九郎
          轟坊震斎       翫 雀
          女鯰若菜       七之助
          局唐糸       吉 弥
          手塚太郎       壱太郎
          紅梅姫       新 悟
          家老根井主膳       薪 車
          江田源三       亀 蔵
          猪俣平六       市 蔵
          木曽太郎       進之介
          成田五郎       彌十郎
          蒲冠者範頼       橋之助
          清水冠者義高       秀太郎


二、六代目中村勘九郎襲名披露 口上
                 勘太郎改め勘九郎
                            
           玉三郎
           我 當
           秀太郎
           幹部俳優出演


  勘九郎六変化
三、雨乞狐
    野狐/雨乞巫女/座頭
    小野道風/狐の嫁/提灯  勘太郎改め勘九郎


四、雁のたより
    髪結三二五郎七       翫 雀
    愛妾司       壱太郎             
    若旦那万屋金之助       亀 鶴              
    若殿前野左司馬       薪 車                 
    乳母お光       吉 弥             
    家老高木治郎太夫       彌十郎                 
    花車お玉       扇 雀

 どれもこれもお祝いムードのハッピーエンドで可愛らしい演目ばかり。本公演主役とも言える勘九郎さんの狐のはじけるような可愛らしさ、翫雀さん壱太郎くん親子による微笑ましい恋物語、そして特に女暫の玉三郎さんのツンデレぶりに萌えた~w。

 ただそのぶん、心わしづかみ!みたいな気持ちにはならなかったな(←わりと悲劇好き)。勘九郎さんには個人的にはじりじりした焦燥感とか狂気の宿った役をしはったときに一番ゾクゾクさせられるので。ま、それはまた別の機会の楽しみとしましょう。
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by tigersandcatlover | 2012-09-10 23:00 | 歌舞伎・文楽

懐かしい音

昔飼っていた猫には就寝時の儀式めいた習性があった。

私がベッドに入るとまずは左の脇にちんまりと丸まるのだが、
一度寝入ったあと15分ほどしておもむろに抜け出して
台所に常時出してあるドライフードをかりかりと食べてから
トイレに向かうのだ。

ざくざくざく。

比較的寝つきのいい私はと言えば、
そんな猫のトイレ砂をかける音を遠くで聞きながら
再び眠りにつくのだった
(なのでその後の猫の行動はあずかり知らない)。

単によくある猫の習性だったのかもしれないが
なんだか私を寝かしつけるために
付き合いで一緒にベッドに入っているようで
愉快な気持ちになったものだ。

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先月の上旬、不注意から右耳の鼓膜を破ってしまった。

当初は痛みと患耳の不快な風を切るような音に悩まされたものの
2週間もしないうちに慣れて
定期的な検診を受ける以外は変わりない日常に戻った。
それに鼓膜というのは損傷を受けても感染さえ起こさなければ
1~2ヶ月で再生するので心配ご無用なんであります。

さて、ほんの数日前、
空調をいれずに眠りについたものの暑さで目が覚めてしまった夜、
右耳の奥で心拍に同期した耳鳴りを自覚した。

ざくざくざく。

それはずっと鳴っていたのに私が気づかなかっただけかもしれない。

でも、半分夢の中で頭に浮かんだのは
「ああB(猫の名前)が砂を掻く音だ」 という思いだった。
ちょっと煩わしいような、でも鼻の奥がツンとするような音。

後日耳鼻科の医師になにか変わったことはないですか?と訊かれ、
最近になって拍動性の耳鳴りがします、というと
治癒過程の症状で一過性のものでしょう、とのことだった。

耳鳴りは確かに少し困るのだけれど
この懐かしい音が消えるのはちと寂しい。
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by tigersandcatlover | 2012-09-08 22:00 | 徒然やら日記やら

マツダスタジアムで野球を観る

 すでに一週間ほど経過してしまったが、8月最後の土曜日、広島はマツダスタジアムまで遠征観戦してきた。まあ、今の成績だともはや苦行・修行の様相を呈しており、応援にも熱がそれほど入らないが。

 そんなやる気のなさを反映するかのように、お好み焼きをたらふく食べて遅れて球場入り。ちなみにこちらの店で。
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すじこん入りとそば飯入りを一つずつ注文して二人でシェア。ものすごいボリュームだったけど、あっさりしていて美味しかったので勢いで平らげてしまった。

 で、球場入りしたら・・・

すでに1点先制されとりました(涙)。

 なんか最近このパターン多い??でも今回違ったのは4回表のチャンスでどどっと3点取って逆転したこと。ただ哀しいかな、3位争いをしてモチベーションが高いチームとの差がくっきり出て、その後はあっさり逆転されかえして、最終的には3-8という大差での敗戦となってしまった。

三塁側なのに周囲はカープファンで真っ赤。
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 それでも6月に札幌ドームで対日ハム戦の敗戦を観た時にも思ったのだけれど、ビジターでの観戦ってどこかお客さんムードで、負けてもそんなに悔しくない(単なる負け惜しみかw)。ホームチームを応援しているファンの様子とかその球場独特のファンを盛り上げる工夫とか、応援の所作みたいなんを見るのが楽しい。

 まあ、しかしレフトオーバーのヒットでランニングホームランってえのは、草野球みたいで情けなかった・・・。ってやっぱり負け惜しみやん!
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by tigersandcatlover | 2012-09-01 22:00 | 野球(タイガース)


舞台と音楽と本と、ときどき旅行。


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