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サーカス本3連読

 サーカス本、といっても子供たちとか動物が出てきて~とかじゃなく(笑)。イギリス諜報部たるThe Circusが舞台の小説であります。

 ジョン・ル・カレ著の ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ (→拙読書日記)を再読して「おおっ!」となってしまったワタクシ。その続編である2作品も時間差で電子書籍化されたのをいいことに読みふけり、さらには同じイギリス諜報部つながりでもう一冊、と全くサーカス続きの一ヶ月だったのだ。てことで簡単に感想のみのメモ。

スクールボーイ閣下;ジョン・ル・カレ著

 前作(ティンカ~)でちらりと証言者のような形で出てきた二人がかなり重要な役を担っていて、行きつ戻りつどころか前作もひっぱりだしてきて、と読むのが大変だった(ちょっとキャラ設定がぶれた感じもあったかな)。ギラムをいたぶる(というか「いじる」って感じ)スマイリーがかわいいw。

スマイリーと仲間たち;ジョン・ル・カレ著

 <人間>カーラとの一つの決着のかたち。スマイリーはじめ、コニー・サックス、オリヴァー・レイコン、そしてアンですら皆一様に年を重ねていて、悲哀すらある(新婚のギラム以外は)。でもこれが渋い。読み終わるのがこれほど寂しく思うミステリー小説も珍しかったな。

 どちらも村上博基の訳が素晴らしくツボ。直訳調でイギリス英語をそのまま読んでいるように脳に入ってくる感じ。

ケンブリッジ・シックス; チャールズ カミング著

 「ティンカー~」同様、キム・フィルビー事件(「ケンブリッジ5人組」と呼ばれる二重スパイ集団がイギリス諜報部にいたという現実の事件)を題材にした小説。タイトルからも推察されるように<もう一人もぐらがいた>という設定。それを主人公である歴史学者が解明していく。この主人公が離婚歴ありやたらもてる40代のオトコで、ちょっとご都合主義的な感じがしないでもない。映像化を狙ってるとか?と邪推したりしてw。でもまあ、ロンドンからロシアにウィーンにベルリン、てな具合にヨーロッパ中をあちらこちらと飛び回るのは結構読んでて楽しかった。

~おまけ~

 直接上記の三作には関係ないのだが007 スカイフォールでMのデスクにあったRoyal Doulton製のブルドックフィギュア。S先輩がこのブルドッグが「裏切りのサーカス」のコントロールのデスクにもあったよ~と教えてくれたので画像をアップ。DVDをレンタルしたときはそれを知らず、見逃してしまっていたが、先日のWOWOW放送時にしっかりチェック~。こーゆー楽屋落ち的遊び心ってええわぁ。
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by tigersandcatlover | 2013-05-25 23:00 | 読書

秘密はうたう

 2年前の夏に、ぐわっと心を掴まれた;ノエル・カワード作 秘密はうたう(→そのときの感想)が再演されたので観て来た。
 
 ストレートプレイをリピートすることはほとんどないのだけれども、前回の観劇のあと、ノエル・カワードについての本や、この舞台の脚本であるSuite in three keys(もともと3つのオムニバスの中の一遍)を読んだくらいにガツンときた作品だったので、どれほど再演されて嬉しかったか!

 場所は茨木市民ホール。小ぶりの500席ほどのホール。丁度真ん中あたりの席だったのだが、それでも舞台の上で登場人物が煙草をくゆらせるとその匂いまでもが届くような小さなハコだ。で、結果的にはこのハコの小ささが、スィートルームの中での数時間という設定のこの作品にものすごくマッチしていた。

 個人的には映画や小説の場合はあらすじや結末がわかっていると細かいところや伏線を探すような感覚で鑑賞することになるんだけれど、今回は全く違った。なんか呑み込まれた。まるで一度目のときのようにハラハラドキドキしてしまった。だからこそ、の生舞台の醍醐味なんだよな~、きっと。でももちろん二度目ならではのハッとする瞬間もあり。一幕目ラストに流れるビートルズの曲にぐぐっと来てしまったこととかね。ああ、やっぱリピート体質やわ。



He's a real nowhere man,
Sitting in his Nowhere Land,
Making all his nowhere plans
for nobody.

Doesn't have a point of view,
Knows not where he's going to,
Isn't he a bit like you and me?

Nowhere Man please listen,
You don't know what you're missing,
Nowhere Man,the world is at your command!

He's as blind as he can be,
Just sees what he wants to see,
Nowhere Man can you see me at all?

Nowhere Man, don't worry,
Take your time, don't hurry,
Leave it all till somebody else
lends you a hand!

Doesn't have a point of view,
Knows not where he's going to,
Isn't he a bit like you and me?

Nowhere Man please listen,
you don't know what you're missing
Nowhere Man, the world is at your command!

He's a real Nowhere Man,
Sitting in his Nowhere Land,
Making all his nowhere plans
for nobody.
Making all his nowhere plans
for nobody.
Making all his nowhere plans
for nobody.
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by tigersandcatlover | 2013-05-24 09:20 | その他の舞台

大野和士指揮 ウィーン交響楽団

 ウィーンから帰ったばかりではありますが(って関係ないか)、ウィーン交響楽団の来日公演を聴いてきた。
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指揮;大野和士
ピアノ;インゴルフ・ヴンダー
管弦楽ウィーン交響楽団

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第4番
 ヴンダー アンコール曲;ドビュッシー:月の光
マーラー:交響曲 第5番
 アンコール曲;
   J.シュトラウスII:ワルツ「春の声」
            トリッチ:トラッチ・ポルカ
            雷鳴と稲妻

 冒頭のピアノが始まったときは、ちょっとゆっくりゆったり、悪くいえば重い?と思ってしまったけれど、第二楽章あたりからはどんどん乗ってくるのがわかるような表情でタッチも軽くなっていき、心地よいピアノコンツェルトだった。ヴンダー自身が大野氏の後ろからオケに向かってキューだしてるような仕草がおもしろかったな。

 後半のマーラー。まずは前半との編成の規模の違いににんまり。コントラバスがずらりと後ろに並ぶわ、管が倍くらいになってるわ、そしてもちろんハーブ。そいや、ハーブ奏者が前半では客席に座って聴いていたのが見えたっけ(サイドブロック二階席だったので客席が見渡せたのだった)。細かいことはわからないけど、1・2・3楽章ではマーラーのとっちらかったような音楽を楽しみ、4楽章で息を詰めてハーブと弦の音に聴き入り、第5楽章では最後のものすごい速さの弦捌きにニンマリしてしまい、な感じでありました。

 この時点で開演から2時間20分たっていたし、まさかアンコールはないやろと思っていたのに、なんとシュトラウスを三曲連続で演奏。それもあまりにもあっさり応えるカタチだったので「えっ、まだやるん?」と小さい声でつぶやいてしまったほど。でもさすが疲れ知らずの手馴れた感じで演奏するオーケストラとノリ良く軽くタクトを振る楽しそうな大野氏の背中をみていると、すこぶる華やいだ気分になった。ま、そのぶんマーラーの余韻みたいなのは犠牲になっちゃったかもやけど(笑)。
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by tigersandcatlover | 2013-05-21 22:00 | その他の舞台

五月花形歌舞伎〜伊達の十役

 週末、京都南座へ。演目は海老蔵がなんと十役を演じるという「伊達の十役」。二列めセンターブロックという役者さんの息遣いや足捌きまでもよく見える贅沢な席で。
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 慙紅葉汗顔見勢(はじもみじあせのかおみせ)
  三代猿之助四十八撰の内 伊達の十役

発 端 稲村ヶ崎の場
序 幕 鎌倉花水橋の場
    大磯廓三浦屋の場
    三浦屋奥座敷の場
二幕目 滑川宝蔵寺土橋堤の場
三幕目 足利家奥殿の場
    同  床下の場
四幕目 山名館奥書院の場
    問註所門前の場
    同  白洲の場
  
口上/仁木弾正/絹川与右衛門/赤松満祐/足利頼兼/土手の道哲/高尾太夫/腰元累/乳人政岡/荒獅子男之助/細川勝元;海老蔵

八汐; 右近
渡辺民部之助;亀三郎
京潟姫;笑也
山中鹿之助;松也
松島;新悟
山名持豊;寿猿
大江鬼貫;猿弥
渡辺外記左衛門;市蔵
沖の井;門之助
三浦屋女房松代;右之助
栄御前;家橘

 もう、ともかく海老蔵がいない瞬間はほとんどないといっていい舞台。極限までの早替わり。前半はあまりの速さ・わざとらしさに気が散って笑ってしまうほどだったけれども、足利家奥殿の場のあたりからは少し落ち着いて物語に集中することができた。それでも終盤の役代わりでは「ほら変わるぞ変わるぞ~~」って感じで客席からくすくす笑いが漏れたり。海老蔵の女形はこんぴら歌舞伎での夏祭浪花鏡のお辰を観て以来。やはりゴツイw。でもそのぶん男勝りな乳人政岡は似合ってたな。でも総じて活き活きと見えたのは仁木弾正に土手の道哲。あらら悪役ばっかだ(笑)。仁木で囃子の音もなく無音で宙乗りする場面は本当にぞくぞくして目が離せなかった。劇場中が固唾を呑んでいた感じ。

 や~、ホンマ大変やったろうなあ。以前、亀ちゃん(現;猿之助)がドキュメンタリーで「早替わりは障害物競走のようなもの」と言ってたのがようわかる。大上段のあとの挨拶では心より「よう頑張ったね~」というオバちゃん目線で拍手喝さいしたわあ。
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by tigersandcatlover | 2013-05-20 22:00 | 歌舞伎・文楽

Elisabeth@Raimund Theater

 GW旅行中最後の観劇はこちら。
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 ウィーンに帰ってきたElisabethであります。2005年のTheater an der Wienでの千秋楽以来、ドイツなどでのツアーはあったものの、ようやく本拠地ウィーンへ戻ってきたこの作品をここウィーンで観たい、という一心で今回の旅行の計画を立てたくらいなので気合が違う。午前中にシェーンブルン宮殿へ散歩にいくついでに劇場を下見にいったくらい。いやまあ、気合というよりは、ミュンヘンで劇場が移転していて冒頭を見逃したトラウマからの行動だったような気もするけれどもww(→そのときの日記)。

 劇場前にはツアーバスが何台か停まっていて観光客がわらわらと降りてくる。なかなか盛況のようす。そういった観光客向けなのだろうか、英語の字幕が舞台両サイドに出るようになっていた。

Elisabeth; Annemieke Van Dam
Der Tod; Rory Six
Luige Luchieni; Kurisch Abbasi
Kaiser Franz Joseph; Franziskus Hartenstein
Erzherzigin Sopie; Dagmar Hellberg
Erzherzog Rudolf; Anton Zetterholm
Rudolf als Kind; Aeneas Hollweg
Herzig Max in Bayern; Christian Peter Hauser
Herzigin Ludovika/Carin Filipcic

 ミュンヘンで観たときははアンダーだったのでAnnemiekeのエリザベートにようやくご対面。神経質そうな美しさがイメージぴったりな女優さん。ただ歌はちょっと高音がきんきんする感じ。中年以降も若い頃と同じような歌い方なので年を重ねて背負った苦悩みたいなのはちょっと伝わってきにくかったかも。でもまあ観れてよかった。

 逆にこの日のトートは残念ながらアンダー。Seibertのゾクゾクするような硬質な美しさに比べるとどうしても物足りない。どちらかというと真面目でおとなしい感じに見えてしまって。まー、本当はこういうルックスの男性のほうがキレたら怖いんだよなあ、と邪な感想なり(笑)。

 他の主だったキャスト(ルキーニ、フランツ=ヨーゼフ、ゾフィー、ルドルフ)はかなり満足。特に若い頃のフランツ=ヨーゼフの貴公子ぶり。そして彼の年齢を重ねた雰囲気はよかったな~。

 演出は基本的には以前のウィーン版と変わりないようだったがいくつか変更が。まずは昨年来日したコンサート版のときに披露されたエリザとトートによる「愛と死の輪舞」デュエット。そしてシェーンブルン宮殿・ウィーンの街並み・湖などなど映像をかなりつかっていた。これはちょっと賛否両論あるかも。あくまで私見だけどちょっと安っぽく感じてしまったので。面白かったのは高さの演出。ルドルフとフランツの会話の際にフランツが以前のときよりかなり高い位置に立つことで隔絶された感を演出していたこと、ルドルフの葬儀の際にフランツとエリザが高さの違う盆に立つことで二人の心の絶望的に離れたさまを表現しているように思えたこと、など。

 あと高さと言えば、これはTheater an der Wienの時もそうだったのだろうが、皇帝の悪夢のときの空飛ぶ絨毯のように高い盆。ぐるぐる周り不安定に傾き、そしてV字型に真ん中が折れたまま高く上っていき、最後はそのまま堕ちていくように奈落(まさに奈落だ)へ消えていく・・・。3列目から眺めているとそのものすごい高さに恐怖を覚えるほど。以前の映像をDVDで観て知ってはいたものの、これほどのものだとは!キャストに関して少し物足りなさを感じたことを先ほどは書いていたけれど、そんな気持ちも一気に吹っ飛ぶカタルシスだった。これを観るためだけにこの劇場に足を運ぶのもあり、だと思うくらいに。

 なにはともあれ、やはりこの作品は素晴らしい!いつになるかわからないけれど、次にウィーンへいくときにもやっていますように~~!!
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by tigersandcatlover | 2013-05-17 22:00 | 13/VIE・EDIetc・MUC・NY

坊ちゃんスタジアムへ!

 一昨年のシーズンに初めてマツダスタジアムでのビジター戦を体験してから、小旅行を兼ねての遠征観戦ってのもええやん、とホームゲーム以外のゲームも視野に入れて観戦計画を立てるようになってしまった(笑)。で、先週末、松山は坊ちゃんスタジアムへいってまいりました。
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 どどーんと立派な外観。翌日松山城の天守閣からもその姿が見下ろせた。天然芝が見事な球場。これは活用しないと勿体無いねえ。実は週はじめには雨が降るという予報だったのがどんどん前倒しになっていき、結果的にはこの日の朝には雨もあがり、絶好の観戦日和だった。
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 この日はヤクルトのホームゲーム。チェンジの度に女性たちが出てきてチアダンスを披露する。タイガースの応援とは違ってなんかオサレだなあとか思ったりして。そういうチームごとの違いも面白い。甲子園球場では三塁側のごくごく一角で繰り広げられる東京音頭の応援なんかもこの日は盛大で華やかだったな~(もちろん得点されたときにあの曲が流れるとちとムカつくわけだが)。そんなふうに余裕もって振り返れるのもやはりタイガースが勝ったから、に尽きるわけだけどww

~5月11日対ヤクルト戦~

 先発は阪神が岩田、ヤクルトが小川。一回表でさっそく西岡ヒット→大和犠打→鳥谷タイムリーで先制す。2回裏に一旦逆転されるがやはり好調なのだろう。すぐにまた逆転。この日の立役者は西岡。5打数5安打もさることながら、素晴らしかったのが3回表の走塁。レフトヒットで一塁走者だった彼は、続く大和がサードゴロで一塁アウトになる間に一気に三塁へ。これでリズムが崩れたか、小川は二打席連続四球を出してしまい、満塁。そこを新井兄弟(ともはやくくってしまおうw)が連続タイムリーで帰したのだった。4回裏にもう一度追いつかれるが、またすぐに突き放し、鶴-加藤-筒井-安藤-福原のリレーで逃げ切った。筒井が8回裏に打たれまくったのと、福原が4点差で出てきたのにノーアウト満塁にしてしまったってのもあって、かなりヒヤヒヤとはしたが、終わってみたら7-11と快勝。
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  この光景と来たらまるで甲子園だ。全くタイガースファンはどの球場をもホーム化してしまうねえ。
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by tigersandcatlover | 2013-05-15 23:32 | 野球(タイガース)

LA FILLE DU RÉGIMENT @Wiener Staatsoper

 さてもちろん、Kinderoperだけで満足できるはずもなくw、同じ日のソワレはこちらに。Staatsoperマチソワだなんて至福やわ・・・。
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 ドニゼッティ作の楽しいオペラ;「連隊の娘」、であります。

 昼とちょうど対面にあたる席。
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Dirigent; Guillermo Gracia Calvo

Marie; Aleksandra Kurxak
Tonio; John Tessier
Marquise de Berkenfield; Aura Twarowska
Sulpice; Carlos Alevarez
Hortensius; Marus Pelz
Korporal; Konrad Huber
Duchesse de Crakentorp; Kiri Te Kanawa
Bauer; Dritan Luca
Notar; Francois Roesti

 2007年にデセイとフローレス主役でプレミアとなった演出のリバイバルなのだけれど、主演の二人がものすご~くよかった。特にKurxak嬢の野性味あふれたマリーときたら!デセイ版は映像でしか知らないのだけれど、むしろキャラ的には今回のほうがぴったりやったような気がする。トニオのTessierはちょっとフローレスの能天気な雰囲気を髣髴させる感じで(褒めてますw)「僕にとっては何という幸運」(Amici miei che allegro giorno)の連続ハイCも危なげなくこなしてはりました。びっくりしたのは前回も同役で出演していたAlevarez。当時は長めのヘアスタイルだったのが完全にスキンヘッドにしていて、一瞬「代役?」と思ったくらい。そうそう、Kiri Te Kanawaが本来なら歌わない役として書かれたクラッケントルプ公爵夫人を短いながらも一曲歌って拍手喝采を浴びてた。まさにスターのオーラ。観客も、待ってました~っというノリで楽しかったな。皆さんわかってらっしゃる。
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 二幕めの舞台装置が斜めな感じで私が座った下手からだと見えにくかったのがちと難。そーいや、購入する際にバルコニーの舞台に近い席を中心に探したのだけれど、上手側がよく売れてたのはそのせいだったのか。皆さんホンマにわかってらっしゃる!
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by tigersandcatlover | 2013-05-13 21:00 | 13/VIE・EDIetc・MUC・NY

Pollicino@Wiener Staatsoper

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 数年来ウィーン国立歌劇場の屋上にずっと設置されて気になっていたこの看板。もはや歌劇場の一部のようになっているが、Kinderoper、すなわち子供向けのオペラの宣伝なんだった。といってもわりと本格的にモーツァルトの「魔笛」とかワグナーの「妖精」なんかを上演していて、お値段もかなり気軽でカジュアル。機会があれば一度観てみたいな~と思っていた。で今回滞在中にかかっていたのがこちら。
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 PollicinoというHans Werner Henze(2012年10月27日没)作の1時間ほどの短いオペラであります。土曜日11時からのマチネ公演。

 劇場に入ると、いつもの大人なムードとは一転してカジュアルな服装の保護者と小学生くらいの子供連れがびっしり。でも誰も走り回ったり奇声をあげたりしていない。それだけでもまず感心してしまう。日本だったら子供たちコーフンで大変な騒ぎになってるような気がするもん。で、これは開演中も同じで、もちろん子供らしい笑いやささやきは起こったものの、みな真剣なまなざしで舞台に集中していた。

 今シーズンの緞帳はホックニーによるもの。むちゃかわいい!今までみた3シーズンの中で一番好きかも~。
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 今回の席は舞台に近いオケピが見下ろせるバルコニー席。で座ってみてびっくり。なんと演奏者の大半が子供なんである。ひゃ~。もちろん指揮者はじめ、主旋律やピアノも大人がリードするし、舞台が始まってしまうとそんなことは全く気にならないほどの完成度。この中の何人かはプロの演奏家になるんやろうな~と感慨深く。キャストも5人以外は全員子供たち。まさに子供たちによる子供たちのためのオペラなんだった。
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 物語は子沢山の夫婦が子供を森に捨てて、一度目は長男の機転(石を拾ってそれを道々に目印になるようにした)で帰れるのだが、二度目はそれが出来ず、兄弟(7人くらいいたかな?)森で迷ってしまう。そしてそこで動物達や女の子たちに出会うのだが、子供を食べてしまうオヤジにつかまってしまって・・・みたいなハナシ。ヘンゼルとグレーテルみたいな。で、先ほどの長男の名前がタイトルでもあるPollicino。親指小僧、という意味らしいが、劇中でも森で出会う女の子に「komisch!(ヘンなの!)」といわれていたっけ。

 そうそう、この劇場は各座席に字幕モニターがあって英語とドイツ語訳が読めるようになっているのだが、さすがにこの日はドイツ語の子供向け作品ということもありモニターはオフになっていた。でも単純なお話だし、私の貧弱なドイツ語能力でも問題なかった(たぶんドイツ語がわからなくても大丈夫と思う)。オペラ座にちょっと入ってみたい、という人にもええんちゃうかな??
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by tigersandcatlover | 2013-05-10 21:00 | 13/VIE・EDIetc・MUC・NY

サロネン+ウィーンフィル@Theater an der Wien

 GWの後半を利用してウィーンへいってまいりました。これまでのヨーロッパ旅行で最も短い3泊5日の日程。けれど深夜に日本を発って現地に朝到着し、帰国日も夜発だったので現地滞在100時間(という数え方もどうかと思うがw)あったので、それなりに楽しめた。てか結構のんびりしたような気がするのがわれながら恐ろしい。目的は例によってコンサートに観劇。ああ、ワンパターン(笑)。

 さて、初日はそんなわけで昼前にチェックインして、レオポルト美術館からナッシュマルクトあたりをぶらぶらして、駆けつけシュパーゲルを食べてちょい昼寝して、夜はこちらへ。
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 エリザベートが初演されたことで一度入ってみたかった劇場だったのだけれど、たまたま旅行の日程中にサロネンがウィーンフィルを振るということを知り、大喜びで発売日早々にチケットを買ったのだった。

 曲目は以下のとおり。

Beethoven: Overture, Leonore No.2
Esa-Pekka Salonen: Violin Concerto
Beethoven: Violin Concerto in D Major

Vienna Philharmonic Orchestra
Esa-Pekka Salonen, conductor
Julia Fischer, violin

 レオノーレ序曲は結構好きなんだけど、冒頭の背中から力一杯鞭を振り下ろすようにタクトを振るサロネンの姿にひゃ〜となる。そしてやっぱり止まる止まる。句読点がわかるような指揮。かと思うと中〜後盤は恐ろしいようなスピードで、なんか聴いててにんまりしてしまった。

 続くサロネン自作のヴァイオリンコンツェルト。正直CDで予習していたときは「寝落ちしてしまうかもしれん」と思っていたが、やはり生演奏は違う。演奏を作りあげてる〜っていうのがよくわかる指揮で、観ていて楽しかった。フィッシャー嬢は眉目麗しく、登場とともにあちこちでフラッシュが客席から光るほど。特におっちゃんたちが写真とってたなw

 そして休憩をはさんでのヴェートーヴェンのヴァイオリンコンツェルト。やー、凄かった。特に第三楽章の最後の盛り上がりのところではぞわぞわとしてしまうほど。惜しむらくは第一楽章の終わりに拍手が出てしまったこと。それでもちょっとにっこりと客席を目で制するフィッシャーとサロネンのおかげで集中が途切れることはなかった。

 フィッシャーがアンコールにこたえて短いながらも超絶技巧を聴かせる曲を演奏してくれた(曲名はわからず)。途中あまりの凄さに観客席からひえ〜という声が上がりそうな雰囲気に。やー、まいりました。

 時差ぼけと移動の疲れで最も睡魔を心配した時間帯だったのだけれど、なんだかコーフンして目が冴えてしまいましたよ・・・。
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by tigersandcatlover | 2013-05-08 16:02 | 13/VIE・EDIetc・MUC・NY


舞台と音楽と本と、ときどき旅行。


by tigersandcatlover

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