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氷 アンナ・カヴァン 著

e0164774_8591962.jpg 熱烈なファンのリクエストにより復刊されたことをTwitterのTLで知り読んだ一冊。著者がヘロイン中毒で68歳で亡くなる前年の作品らしい。なるほど(だけどそういう風に著者の背景から深読みしてしまうのはあまり好きじゃない)。

内容(「BOOK」データベースより)

異常な寒波のなか、夜道に迷いながら、私は少女の家へと車を走らせた。地球規模の気象変動により、氷が全世界を覆いつくそうとしていた。やがて姿を消した少女を追って、某独裁国家に潜入した私は、要塞のような「高い館」で、絶対的な力で少女を支配する「長官」と対峙するが…。刻々と迫り来る氷の壁、地上に蔓延する抗争と殺戮、絶望的な逃避行。恐ろしくも美しい終末のヴィジョンで読者を魅了し、冷たい熱狂を引き起したアンナ・カヴァンの伝説的名作。


 あらすじを一読するとSFミステリーみたいなんだけど、「私」の現実と妄想が区別つかないような、いや妄想から現実が発生してそのままつながっていくような感じで、勝手に名付けるならば<悪夢小説>。けれど言葉の選び方がどこか詩的で美しい(翻訳の力も大きいのだろうけど)。プロットを追うというよりも流れに乗って漂うような酔うような不思議な小説でありました。
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by tigersandcatlover | 2015-05-26 13:32 | 読書

図書館の魔女 高田大介 著

e0164774_16414871.jpg とにかく長い、語り口が古臭くて硬い、そしてちょっと甘ったるい。

 と、直球ど真ん中に私好みの小説。

内容(「BOOK」データベースより)

鍛冶の里に生まれ育った少年キリヒトは、王宮の命により、史上最古の図書館に暮らす「高い塔の魔女」マツリカに仕えることになる。古今の書物を繙き、数多の言語を操って策を巡らせるがゆえ、「魔女」と恐れられる彼女は、自分の声をもたないうら若き少女だった―。ファンタジー界を革新する大作、第45回メフィスト賞受賞作。

 辞書を引かねばならぬほどに難しい言い回しや漢字がてんこ盛りでゾクゾクする。言葉の魔術師たる魔女、これは著者自身の姿なのではないだろうかと思うほどに。

 上下巻1300頁の重力級。枚数制限を設けなかった文学賞:メフィスト賞にブラヴォー&感謝。
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by tigersandcatlover | 2015-05-12 21:25 | 読書

looo~~sing(現在進行形)

 今季4度目の観戦にして勝率0割!

 さあ、いつまで負け続けるのか、私の2015年シーズンよ。

~5/10 対広島戦~

 2連敗でついに単独最下位となってしまった3戦目。先発は阪神が髪を切って喝を入れたはずのメッセンジャー、広島が福井。立ち上がりのメッセンジャーは2者連続三振で、おおっ、今日はやる気出してきた?と思わせてくれる。2回の表に藍澤のタイムリーで1点先制されるもそこは踏ん張って、西岡の好守備にも助けられて踏ん張る。そして3回裏にはその西岡のタイムリーで同点に。ちょっとええやん、と思っていたら鬼門の5回表。まずは四球2個にワイルドピッチ、ダブルプレイ崩れで1点、さらにはダブルスチールを決められて本塁ととられてしまう。ここが分かれ目だったなあ。あとはずるずるとツーランだの代わった榎田が打たれるなどして7点献上。阪神は鳥谷が8回にタイムリーを放つも1点どまり。


 後半はあまりにだらだら守備が長いんで、旅行の疲れと相まってスタンドにいながら眠気と戦うことになってしまうありさま。やれやれ。

 それにしても最下位争いとは思えないスタンドの入りはなかなか見事ではあった。特にレフトスタンドのカープファンの数と盛り上がり。
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by tigersandcatlover | 2015-05-11 19:24 | 野球(タイガース)

宮廷家具博物館

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 今回初めて宮廷家具博物館(Hofmobiliendepot. Möbel Museum Wien)へ行ってみた。というのも友人と観光地を回るにあたって、シェーンブルン宮殿の行列に並びたくない一心でシシィチケットを購入したから。これはなかなか優れもののチケットで、シェーンブルンのグランドツアーとホッフブルグのシシィミュージアムとこの宮廷家具博物館の入場券がセットになったもので一人28€(2015年5月現在)。お得感よりも何よりもこれを選んだのは、シェーンブルンのツアーに好きなときに並ばずに入れるという点に尽きる(他のネット販売チケットだと購入時に時間指定をしておかなければならない)。旅先ではもちろん時間は節約したいが、できるだけスケジュールに縛られたくないじゃあありませんか。で、まあせっかく買ったんだしいってみっか!みたいな軽い気持ちで。

 前置きが長くなりました。で、この博物館。これまで行ったことなかったのは、リングから少し離れているからなのだった。とはいえ、StephansplatzからU3で4ついくだけなんですけどね。でも実は2年前にエリザベートを観にライムント劇場へ行ったときにかなりその周辺はリング界隈とは雰囲気が違って、はっきりいうとちょっと寂しげな感じだったので、そんな感じだったらイヤだなあと思い込んでいたのもある。が、最寄り駅のZieglergasseから地上へ上がってみると、あれ?と思うくらいに雰囲気がいい。混雑してないケルントナー通りみたいな感じで(って言い過ぎか)。モダンな感じのホテルもいくつかあって、このへんに宿泊するのも悪くないかなあ、と勝手なことを思ったりした。

 駅から上がってすぐのMariahilfer通り
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 さて、肝心の博物館。小さな中庭のあるモダンな建物で、ちょっと北欧的な空気。
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でも中に入るとびっしりと宮廷の家具が並んでいてミスマッチが面白い。なんか中古家具のデパートみたいで笑ってしまった。いや、もちろんむっちゃ価値あるものが並んでるんだけど!コート掛けとかフットスツールとかが所狭しと並んでいるんだもん。
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 有名なフランツ・ヴィンターハルター作のエリザベートの見返り肖像画もここに。ホッフブルグにもあるけれど、写真撮影可なのはここだけかな?
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 他にもルドルフの乳母車とか、
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彼の部屋の家具備品や遺品とか、
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があってミュージカル:エリザベートファンにはなかなかツボ。
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 特別展はミッドセンチュリーのキッチン展、ってところでしょうか(撮影不可)。なかなか可愛らしかったけれど、まああっさり流して見たって感じかな。
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 ホッフブルグやらシェーンブルンやら再訪したあとにここへ来たのは良かったと思う。宮殿のいくつかの部屋はかなり家具も入れた状態で見学できるようにはなっていたが、なんというか、生々しい生活感みたいなものはやはり感じられなかったんだよなあ。それが所狭しと並んだ家具の山や遺品の数々を見ていると、ふわっと彼らの空気みたいなのが残っているような気がした。家具があってはじめてその人の家に思えると言うのがこういう宮殿レベルでもそうなんだなあと当たり前のことを再認識したりして。
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by tigersandcatlover | 2015-05-09 23:26 | 15/NY・VIE・London・DRS

観光スナップあれこれ

 何年かぶりに訪れても大きく街の印象が変わらないのがウィーンだけれども、観光スポットで気付いた小さな変化をいくつか自分メモ的に。

 美術史博物館にて。あれ?作品横の説明パネルがない!?と思ったら、以前はロープが緩やかにはられていたところにこんなふうに文字が。
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あと二年前には外に金色の入場券売り場みたいなのが出来てたんだけど今回は撤去されていた。評判悪かったのかしらね・・・。

 シュテファン寺院の補修工事。2009年の年末にいったときにはすでに始まっていて、それからかれこれ5年以上経つよ・・・。でもまだ終わってなかったw。のんびりのんびり。
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あと中にこんなものが。よく見ると願い事を書かれた紙が結いつけられている。以前は手前の柵に思い思いに括ってあったような気がする。なんか七夕みたいだなあ。
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 これですね。
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 補修といえばシェーンブルンの門が工事中だった。
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これはちょっと哀しい。せめてシュテファン寺院のように覆いに絵でも描いてくれたらまだマシ??まあ、しゃあないか・・・。そういやチケット売り場が門から入ってすぐ左の場所になっていて、そこはかなりモダンな内装になっていた(写真失念)。

 これはまあ変わったというか今限定ってだけだろうけれど、ヴェルヴェデーレのロビー。
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こういうモダンアートが各階にいくつか思い出したような場所に点々と展示されていたっけ。ヴェルサイユ宮殿でのJeff Koons展を思い出した。

 観光スポットではないけれど、のおまけ。今回は食べなかったけれど、毎回お世話になってたアルベルティーナ横のWurstスタンドにて。このウサギ、前からいたっけ?(ちなみにオペラ座横の地下道へのエスカレーターのところにはピンク色のウサギが)。
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 なんか変な写真ばっかり撮ってる気がするなあ(しかもピンぼけ)。
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by tigersandcatlover | 2015-05-09 22:20 | 15/NY・VIE・London・DRS

Berliner Philharmoniker@Musicverein

 エンタメはもう一個。楽友協会でのベルリンフィル公演をば。
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 今回は二階のサイドバルコニー席一列目にて。二列目以降は可動性の椅子なんだけど、一列目は劇場の固定椅子で背もたれに薄いながらもクッションがあって座り心地もよい(一階席は背もたれが木で固い)。視界は開けてるし、肘つきながら聴けるし、小さなクラッチバッグくらいなら置くこともできるし、でこの席、気に入ってしまった。
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Dirigent;Simon Rattle
Leoš Janáček;Sinfonietta für Orchester
Anton Bruckner;Symphonie Nr. 7 E-Dur Symphonie Nr. 7 E-Dur
Benjamin-Gunnar Cohrs による初版版

 ヤナチェックのシンフォニエッタ。村上春樹の1Q84の冒頭に印象的に登場するこの曲のCDを買ったのは2009年だから、まだほとんどクラシックコンサートに行ったことがなかった頃だなあ(さすがに本にとりあげられたクリーブランド管弦楽団の演奏のんは売り切れてて買えなかったがw←ああ、ミーハー!)。肝心の演奏はまずは冒頭のトランペットがパイプオルガンの前でファンファーレのごとくの華やかさ。私が持ってるCDよりは少しテンポ早く、軽やかな感じで進んでいく。途中何度も繰り返されるヴァイオリンの小刻みなボウ捌きがなんだかユーモラスに思えてにんまり。やっぱり生演奏は楽しいなあ~。

 ブルックナー7番は彼らの来日公演で一昨年前にHass版を聴いて二回目(→そのときの日記)。少々硬質な印象をもっていたブルックナーが今回は色気たっぷりに聴こえたから不思議。自分の心持ちなのか、それともこのクラシックの殿堂でもあるホールの特性か。CDで聴いてるときには集中しきれなかった2楽章が永遠に続くような幸せな気持ちになった。王道中の王道、という言葉がしきりに頭に浮かぶ。

 観客もみなさん大人というかクラシック好き大集合というかでwラトル氏がゆっくりと腕を下すまで誰も身じろぎしない。美しい残響。
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 アンコールに応えて登場したラトル氏は来日公演のときもそうだったけど、演者のところへ歩み寄っていって全員をねぎらっていく。

 その後何度かCDで復習しているけれど、そのたびにこの日の情景が浮かんで嬉しい。これからもきっとずっとそうなんだろうな。そうだといいな。
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by tigersandcatlover | 2015-05-08 19:26 | 15/NY・VIE・London・DRS

Don Pasquale @ Wiener Staatsoper

 さて、もちろんウィーンへ来たからにはオペラ座へ。いや、逆だな。フローレス王子(ええもうそう言っちゃうw)が出演するこの公演があったからウィーン行きを決めた Don Pasqualeの新演出であります。

 2014-15シーズンの緞帳はこんな感じ。NYで活躍するJoan Jonas女史作。
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Don Pasquale; Michele Pertusi
Ernesto;Juan Diego Juan Diego Flórez
Malatesta; Alessio Arduini
Norina; Valentina Nafornita
Butler; Eduard wesener, Christoph Nechvatal

Dirigent; Jesús López-Cobos

 到着日の夜ということもあり、眠気が心配だったけど全くの杞憂。もう笑った笑った。コメディで心揺さぶるって実は一番難しいんじゃないかなと思うんだけど、今回はまさにそれ。やはり役者が揃ってるということなんだろう。王子はもちろんだけれども、タイトルロールのペルトゥシ氏の芸の細かさ、ノリーナ役のナフォルニータ嬢のチャーミングさとその華奢さからは意外なくらいの声量(脚が綺麗!でそれをまた活かした衣装)、マラテスタ役はイメージよりかなり若いけれどイケメンくんで魅力的だったし。

 しかし、三幕の彼の聴かせどころのセレナーデ:Com'e Gentil 「(四月の夜は)なんと心地よいのだ」 、まさかこの演出で来るとは!
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お茶目で可愛くて。それまでも自分が中心じゃないシーンで細かく可愛らしいお芝居していた彼だけれども、ここはそのコメディセンスが全開していた。もちろんシリアスな役も観てみたい気はするけれど、やはりこういう役が彼の真骨頂だなあ、としみじみ。

 それほどまだオペラ体験のない私だけれど、これで一番多く生の舞台を観ている歌手はフローレス王子ってことになった(ってたった三回だけどさ!w)。どんなに好きな役者さんでも、休める日が限られている仕事をしている身としては、たまたま遠征できる日程に歌ってくれるっていうのはそれなりにご縁であります。これからもこのご縁が続きますように、の思いを込めて。もう一度、プラヴィー!!
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by tigersandcatlover | 2015-05-07 20:49 | 15/NY・VIE・London・DRS

Wiener Schneekugel

 連休の後半を利用してウィーンへいってまいりました。わずか3泊の滞在だったのだけれど、羽田からの深夜便でフランクフルトで乗り継いで現地入りし帰国日は現地夕方発なので、3泊とはいえ案外余裕がある。実は2年前のGWでこれとまったく同じ日程で十分楽しめたので味をしめて。

 今回の自分へのおみやげはこちら。
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 ウィーンはほぼ初めてという友人と合流したのでいろんな観光地を再訪したのだけれど、そのうちの一つ、ゼセッションにて購入。観光地で売られているスノードームはほとんどがアジアで作られているのだけれど、これはれっきとしたウィーン産なんであります。会社名はWiener Schneekugel =「ウィーンのスノードーム社」ってそのままやん!


 それにしても。

 つい一か月ちょい前に1泊3日の弾丸を体験した後では3泊ってむちゃ長く感じたわ・・・w
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by tigersandcatlover | 2015-05-07 19:27 | 15/NY・VIE・London・DRS


舞台と音楽と本と、ときどき旅行。


by tigersandcatlover

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