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Tosca


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 5年前から毎年年末にNYへ来させてもらってるんだけど、その毎回楽しませてもらっているMETのガラで、2017年の観劇ライフも締めくくることができました。

 予定されていた指揮者やら主要キャストやらがほぼ全員交代してしまったというこの作品。もちろん残念な気持ちもあったけれど、その代役たる主役二人が今がまさに旬の歌手と言うこともあり、大大満足な一夜でありました。

 印象的だったのは観客席の反応。冒頭幕が上がって舞台の全景が見えたとき、主役二人が初めて登場する各シーンに暖かい拍手が。まるで歌舞伎か宝塚のようでニンマリ。度重なる出演者の変更、前回のプロダクションの演出、さぞや忸怩たる思いがあったのだろうなあ。もっと単純で素直な拍手だったかもしれないけれど。

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 もーう、可愛い可愛いグリゴロくん。トスカがやってきたときに教会の聖水で顔を洗って濡れた手を髪で拭いて・・・で客席から大きな笑い。こういう演技にキュンとさせられるのは彼ならでは。ヨンチェバとの相性もばっちり。アンコールのときに台の下に引っかかった客席からの花束を手を伸ばして取ってヨンチェバに渡していてさらに萌えたわ~。彼の全幕ものはマノン、ロミジュリ、そして今回のトスカと三回目。前2作もイタリア人テノールらしい明るくスコーンと抜ける声にメロメロっとなったけれど、今回が一番キャラに合ってたと思う(それとも少し声が変わったのかも)。彼のイタリアオペラをもっと聴きたいわあ。ちなみに今回が初役だったとのこと(ROHで今後歌う予定にはなっている)。

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 初役といえば、ヨンチェバもそうだった。2017年5月のミュンヘンで彼女のヴィオレッタを全く予備知識なしで観て、うわーーーー!と思って他の役もぜひ観たい!トスカとか似合いそう~~と思っていたところだったので交代で彼女の名前が出たときは嬉しかったなあ。当初は同じときにかかっているフィガロの伯爵夫人にキャスティングされてたところからのスライド登板だったのだけれど、そりゃ~トスカ受けるでしょう!だよね。ヴィオレッタのときはアルフレートとの声のボリュームに差がありすぎて(ヴィオレッタ>>アルフレート)気になってしまったのだけれど、グリゴロくんとだと全くそういうこともなく、ただルチッチとのやりとりではまたしてもヴィオレッタ>>>スカルピアになってしまってて2幕の緊迫感が薄らいでしまったのだけが難だったかも。

 生舞台っていうのは予定されていたキャストが全員そろってっていうのは本当に難しいんだなあとここ数年痛い目に合って身に染みてわかっているのだけれど、交代で物足りないとかちょっと寂しいとか全く思わない舞台は珍しくも嬉しい誤算。それもまた観劇の醍醐味ってことですわね。

Tosca...................Sonya Yoncheva
Cavaradossi.............Vittorio Grigolo
Scarpia.................Zeljko Lucic
Sacristan...............Patrick Carfizzi
Spoletta................Brenton Ryan
Angelotti...............Christian Zaremba
Sciarrone...............Christopher Job
Shepherd................Davida Dayle
Jailer..................Richard Bernstein
Conductor...............Emmanuel Villaume
Production..............David McVicar
Designer................John Macfarlane
Lighting Designer.......David Finn
Movement Director.......Leah Hausman



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by tigersandcatlover | 2018-01-22 18:01 | 17/ZRH MUCバイロイトLA NY

The Band's Visit

 今回滞在中唯一の雪の日。でもどうせインドア活動だからねw
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 てことで三本目はこちら。
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 2018年トニー賞に絡む可能性ありという作品。2007年のイスラエル映画:邦題「迷子の警察音楽隊」を舞台化したもの。映画のDVDを友人に借りて、なんともほんわかした気持ちになった勢いでチケットを買った。

 ただ舞台への感想はちょっと辛口。物語はエジプトの警察音楽隊がイスラエルでの招待公演に出演すべくやってきたものの、出迎えもなく自力で目的地に行こうとしたところ、街の名前を間違えてバスで砂漠に囲まれたホテルもないような小さな町に辿り着いてしまい、そこで市井の人に一夜の宿を借りるというもの。映画ではその町の佇まいというか、砂漠や空港のがらーんとしたヒト気のないところに警察の制服をかっちり着た音楽隊が紛れ込むというミスマッチな可笑しさがツボなだけに、その「なにもなさ」を表現するのに舞台というのはかなりハンディだなあと思った。それはミュージカル版プリシラで感じたときの物足りなさに似ていて・・・。そんなわけで、ちょっぴりスイマーに襲われてしまった。

 素晴らしかったのはアンコールがわりの民族楽器なども使っての生演奏。

Dina; Katrina Lenk
Tewfiq: Tony Sharhoub
Itik; John Cariani
Haled; Ari'el Stachel
Camal; George Abud
Papi; Etai Benson
Telephone Guy; Adan Kantor
Avrum; Andrew Polk
Elger; Bill Army
Julia; rachel Prather
Sammy; Jonathan Rativ
Anna; Sharone Sayegh
Iris; Kristen Sieh
Simon; Alok Tewari
The Band; Ossama Farouk, Sam Sadigursky, Harvey Valdes, Garo Yellin



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by tigersandcatlover | 2018-01-15 20:09 | 17/ZRH MUCバイロイトLA NY

Sweeney Todd

 二本目はこちら。
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 去年観劇した友人に薦められていくことにしたオフブロードウェイのこの舞台。Barrow Streetに面した小さな公民館みたいなスペースをラヴェット夫人のパイショップに見立てて100席ほどの観客を入れてという贅沢さ。ホールに入っただけでもうわくわくしてくる。
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 とにかく演出が面白いから観て!というのがその友人談だったのだけれど、さもありなん。客席がパイショップの食卓になっているので開演前にそこでパイが食べられたり(全席で食べられるわけではないのと公演チケットを買うときに申し込んだ人のみに対応。ちなみに私はホリデーパイを注文)、出演者がテーブルの上に乗って歌ったり、観客の頭を撫でたり(毛生え薬のシーンで該当男性客たちの頭を触りまくっていたw)、はたまた客の首にスイニーが布を巻いたり・・・。客席がそのままステージと融合してしまうさまにガラスの仮面の「忘れられた荒野」のある週の演出を思い出した。もちろん生歌。演奏はピアノとクラリネットとヴァイオリン(あとはスプーンや食器を叩く音にもちろんあのピーッと不吉な笛の音!!)

 出演者は10人ほど。すでに初演からはキャスト変更後ではあったのだけれど、ファントムで有名だったヒュー・パナロがスイニーを、パレードでオリジナルキャストを演じたキャロリー・カーメロがラヴット夫人がキャスティングされていたのだが、この日はラヴェット夫人とトビーが代役。けれどけれどそんなことは全く不満に数えあげる必要もないほどに素晴らしい観劇体験でありました。
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 今もし、いろんな舞台を一通り観てしまっている友人に「NYに行くんだけど何かおすすめの舞台はない?」と訊かれたら、私も前述の友人のようにこの作品を推すに違いない。間違いなくこれまでしたことない経験ができますよ、と。席は必ずパイの食べられるテーブル席にしてね、と申し添えて。


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by tigersandcatlover | 2018-01-12 13:08 | 17/ZRH MUCバイロイトLA NY

Springsteen on Broadway

 嬉しい恒例となっている年末年始のNYへのエンタメ旅へ行って参りました。去年はオペラ中心でBWは1本だけだったのだけれど、今年は逆にオペラ1本にミュージカル5本という内訳となりました。隙間が空いてるのはプレイビルを貰い損ねてしまった作品(私が帰国したあと観劇する友人に私の分も貰って来てもらいましたw)。
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 聴き入ったりびっくりしたり少しうとうとしたりw泣いたり泣いたり泣いたり、のどれも素晴らしい作品でああやっぱり私は生の舞台が好きだなあ、と実感しましたよ。

 さて、到着日に観た一本目はBossたるスプリングスティーンの舞台。複雑なチケット争奪戦を勝ち上がって友人が取ってくれた敢えての天井桟敷席はこんな眺め。まわりは我々と同年代くらいのおっちゃんたちで一杯。もう待ちきれない、とばかりのわくわくムードにこちらまでドキドキしてくる。
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 当初この公演のアナウンスを聴いた時はアコースティックコンサートということだけだったので、正直どんな感じになるのか予想できていなかった。彼が普段コンサートをする会場に比べたらぐっと狭いBWの劇場での公演ということでなんて贅沢なことだろう、というくらいの認識だったし。で、始まってみると、休憩なし2時間超の濃密な彼の人生語りだった。まるでブルース版ヘドウィグのよう。歌っている時間は半分くらいで残りは語りなのだけれど、それがまるで歌うようなリズムで心地よい。最初はどういう方向性にいくのか分ってない上に英語がすんなり頭に入ってこなくて入り込みにくかったが、彼の父親の話に至るところあたりからはすとんと彼の人生に伴走している気分になった。そしてなんと言ってもあの声!あの少し掠れたセクシーな声で節をつけるように語る様はまるでオペラのレチタティーヴォを聴いているようだった。

 たった1人で、ギターにピアノにハーモニカを駆使してのアコースティックな弾語りで時折マイク外しての生歌。同じ空間にいることに感謝という彼の言葉が沁みたわぁ。



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by tigersandcatlover | 2018-01-08 09:39 | 17/ZRH MUCバイロイトLA NY


舞台と音楽と本と、ときどき旅行。


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