エサ=ペッカ・サロネン指揮 フィルハーモニア管弦楽団

 初夏の爽やかな日曜の午後、兵庫県立芸術文化センターへ。

エサ=ペッカ・サロネン指揮 フィルハーモニア管弦楽団
   ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調
    [ピアノ]チョ・ソンジン
       ソリストアンコール;ドビュッシー「子供の領分」より 人形のセレナーデ
   マーラー:交響曲 第6番 イ短調 「悲劇的」

 いつものように手抜き感想メモ。

 ピアノコンツェルトはすんごい前のめりな感じのテンポ。ソリストのペースなんだろけどちとせからしかったかな。ソンジン氏は技巧的には素晴らしいんだろうけど指がオケより先に流れちゃうのが気に障ってしまい集中できなかった・・・。カデンツァのところは悪くなかった、と思う(エラそうだなw)アンコールは打って変わって可愛らしい曲をゆったりと。こういうのも弾けるのよ、っていう感じかしらん?

 マーラー6は、すんごい音量で(珍しく平土間ど真ん中席だったせいもあるけど)音に射抜かれる感覚。サロさま、第1楽章の最後の直立不動での指揮の終わりがむちゃカッコいい。第2・第3楽章はスケルツォ→アンダンテ・モデラートの順。第3楽章は指揮棒なしの優しい手つきで。この曲はここが一番好きなところ。フィナーレはじっと手を下ろさずに。観客もフライング拍手なく、ホール全体がその残響を慈しむようだった。2年前にドゥダメル指揮のロサンゼルス・フィルハーモニックで聴いたときにもそうだったけど、ついつい打楽器に目が行ってしまうのはもうしょうがないよねw

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# by tigersandcatlover | 2017-05-16 12:37 | その他の舞台

ハムレット

  GWの旅行から帰っての翌日、兵庫県立芸術文化センター中ホールへ ハムレット を観劇に。なんだかまだ旅の途中みたいだなあ。
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 劇場に入ると舞台下手側にも客席が。そしてほぼ正方形の盤があってその向かいに役者たちが座って、自分の出番を待つ。みな一人何役かを演じる(ホレイショー以外)。

作 ウィリアム・シェイクスピア
翻訳 松岡和子
上演台本 ジョン・ケアード 今井麻緒子
演出 ジョン・ケアード
音楽・演奏 藤原 道山

内野 聖陽 ハムレット・フォーティンブラス他
貫地谷 しほり オフィーリア・オズリック他
北村 有起哉 ホレイショー
加藤 和樹 レアティーズ・役者達 他
山口 馬木也 ローゼンクランツ・バーナード・役者達他
今 拓哉 ギルテンスターン・マーセラス・役者達 他
壤 晴彦 ボローニアス・墓堀野相棒 他
村井 國夫 墓堀り・役者達・コーネリアス・隊長 他
浅野 ゆう子 ガートルード 他
國村 隼 クローディアス・亡霊 他
大重 わたる・村岡 哲至・内堀 律子・深見 由真

簡単な印象羅列)

 衣装や決闘シーンの武器などが韓国風?ゆったりと楽そうで着てみたいようなデザインの衣装だったな。

 場面展開がゆるやかで重なるようになっていて面白い。つまり、一つの場面の終盤に次の場が少しずれたところから演じ始められるのだ。ので不思議なテンポで物語が進む。

 内野さん、ハムレットを演じている時の声が蜷川さんのハムレットを演じていた藤原くんにそっくり。口調とか絞り出すような声質とかが。真田丸で徳川家康を演じていたのと同じ人とは思えない若々しさ。

 圧倒されたのは國村さん演じるクローディアスの独白のシーン。全編の中で一番キタ。ちょっと噛んではったけどそんなん全く気にならないくらいに。

  一人生き残ったホレイショーを置いて登場人物たちが後ろへはけていくのだが、そのときにハムレットがそっとホレイショーの顔を撫でるようにするところでぐぐっと来た。
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# by tigersandcatlover | 2017-05-12 19:39 | その他の舞台

Gasteigでコンサートを聴く

 チューリッヒのホテルで朝ごはん食べてたら、ミュンヘンで合流する友人からメールが。「3日の夜、ミュンヘンフィルと ヴァンゲーロフのベトベンバイコンがありましたんで、独断でチケットを買ってしまいました」。4度目のミュンヘンにして初めてのガスタイク、喜びはあれども文句ありません!はて、で、指揮者はだあれ?訊くと「今回はなんとヴァンゲーロフの弾き振り。もう一曲は新世界より」。ひえー、それは珍しい!

Beethoven: Violin Concerto in D Major
Violin; Maxim Aleksandrovich Vengerov

Dvořák: Symphony No. 9 in E minor

Conductor; Maxim Aleksandrovich Vengerov
Münchner Philharmoniker

 ヴァンゲロフは復帰直後に台湾でのシカゴ交響楽団とのチャイコフスキーのコンツェルトを聴いたっけ(→そのときの日記)。ベートーヴェンのコンツェルトはサロネン指揮のウィーンフィルとフィッシャー譲で(→そのときの日記) どちらも2013年だった。

 それらに比して、なんだか優しくまったりと感じた。ヴァンゲロフの演奏も、曲調自体も。あくまで自分の中だけでの印象。
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 それにしても写真では見たことがあったけど、面白い構造の客席だなあ~。特にあの仕切り壁の横とかどんな感じなんだろう。歌劇場の椅子に比べるとクッションが心地よく、背もたれにゆったり身体を預けてリラックスして聴いていたらスイマーがw まあ最終日で疲れがピークだったのと、演奏会直前にビアとニュルンベルガーで満腹になってしもてたからしゃあないか。二曲とも第二楽章はうとうと夢の中だったけど、盛り上がる第三楽章にはぱっちり目覚めて、ホテルへの帰り道は新世界の第三楽章のメロディを口ずさみながら。
 

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# by tigersandcatlover | 2017-05-10 22:09 | 17/ZRH MUCバイロイトLA NY

La traviata@Bayerische Staatoper

 さて三つ目の滞在地、三つ目のオペラ。ミュンヘンはバイエルン歌劇場にやってまいりました。
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La traviata


Conductor; Andrea Battistoni
Director; Günter Krämer

Violetta Valery; Sonya Yoncheva
Alfredo Germont; Arturo Chacón-Cruz
Giorgio Germont; Leo Nucci

 前日の神々の黄昏のチケット確保も大概ぎりぎりだったけど、ここバイエルンの一般発売は公演の2か月前。でもまあトラヴィアータやからそんなに苦労しないんやないかなあと高をくくっていた。バッティストー二の指揮とヌッチのジェロモンパパが観れたらいいくらいな軽い気持ちだったし。ところが、発売開始早々にサイトにアクセスして席をもたもた探していたらどんどん恐ろしい勢いで売れていき、30分後くらいにはほとんどフルハウスの状態に。ひえ~バイエルンおそるべしだなあ、と思っていたら・・

 感想羅列。

1)バッティストー二、歌いまくり。この日は2列目で鑑賞してたのだけれど、いやもうずっとフンフンタンタンフガー!と鼻歌レベルでない歌い方。私のひとつ前の席のカップルはかなり険しい顔で指揮者方面を睨んでいたと思うw

2)ヨンチェバ凄い!見目良し歌良し演技良し。決してボリュームのある体格じゃないのにすんごい声量。ヴィオレッタ絶命の場面でもド迫力もので、それを良しとしない人もいるかもだけど、もうそんなん吹っ飛んでた。それくらい説得力のある歌声だった。で、全く予備知識なくて言ってたので知らんかったんやけど、彼女最近の注目株らしい。ひょっとしてあのチケットの売れ行き好調は彼女の効果やったんかもしれん。いやきっとそう。

3)アルフレート役のChacón-Cruzはちょっと見た目の雰囲気がグリゴロくんに似てる。彼をあっさりにしたような感じ。体格とか仕草とかが。アリアのときは、お~気持ちいい、って感じでスコーンと来るんだけど、これがヴィオレッタと一緒だと声が霞んでしまう。そこだけが少々残念だったかも。

4)ヌッチさまはもうね~いぶし銀だなあ。ヨンチェバとの二重唱も、ヴィオレッタが歌い上げない曲だったからてのもあるけれど、むっちゃ気持ちよくハーモニーを聴かせてくれた。あの暗く重いシーンをずっと聴いていたくなったくらいに。

5)二幕目の最後、アルフレートに侮辱されて悲しみに暮れるヴィオレッタのシーンで、なんとなくイメージ的にはアルフレートとジオルジョとの三重唱にコーラス、だと思うんだけど、この日の演出はヴィオレッタだけにスポットがあたって、ジェロモン親子にも照明あたらず、薄い幕に隔たれて後ろでその他大勢扱い。いや~なんか、徹頭徹尾この日はヴィオレッタ=ヨンチェバメインな感じだったねえ。まあ私の感想もそんな感じになっちゃってるな・・・。


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# by tigersandcatlover | 2017-05-08 19:43 | 17/ZRH MUCバイロイトLA NY

Götterdämmerung@Wiesbaden

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 快晴のチーリュッヒの翌日は雨のWiesbadenへ。フランクフルトからS Bahnに乗って30分ほどの保養地であります。本当にドイツって各都市にオペラハウスがあるんだなあ〜。

 演目はGötterdämmerung。もちろんリングチクルスが上演されていたのだけれど、日程的にこの日しかいけなくて(無理をすればSiegfredもなんとか行けたのだけれど)、それでもフライト的には日本からFRA-ZRH-FRAと行ったり来たりすることになってしまった。のに行こうと思ったのは去年の東京春祭で素晴らしいSiegfredを聴かせてくれたシャーガーが歌ってくれるからなんだった。

 で、このリング。4月にすでに二回上演されていて、それは通常通り半年ほどまえにチケット販売されたのだが、私が行った日はMAIFESTSPIELEの一貫だったため、シングルチケットの発売日が今年の2月中旬になってからというキワキワさ。まったく遠征族には辛いわ・・・。そんなわけで、2月に博多座で観劇中の幕間にこれまたドキドキしながらチケットを買ったんだった。こんなんばっかりやわ。

 劇場はHessisches Staatstheater Wiesbaden。初めての劇場は気分があがるねえ。席は二階のバルコニー最前列で視界良好。舞台も想像してたより近い!てか劇場がじつにこぢんまりとしてていい感じ。丁度チューリッヒ歌劇場くらいのサイズ感かな?
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これなら大劇場で歌うより喉にも優しいかもねえ〜とか開演前は思っていたのだが・・・

Conductor Alexander Joel
Director Uwe Eric Laufenberg

Siegfried; Andreas Schager
Gunther; Matias Tosi, Samuel Youn
Alberich; Thomas de Vries
Hagen; Shavleg Armasi (当初はAlbert Pesendorferがキャスティングされていたが体調不良で降板)
Brünnhilde; Evelyn Herlitzius
Gutrune; Sabina Cvilak
Waltraute / First Norn; Bernadett Fodor
Second Norn; Silvia Hauer
Third Norn; Sabina Cvilak
Woglinde; Gloria Rehm
Wellgunde; Marta Wryk
Flosshilde; Silvia Hauer

 もう冒頭の主役二人の二重唱でじんわり涙と、そして笑いが込み上げてしまう。なんという声量・なんというパワー。劇場の空気が太鼓のように響き渡る。人間ってあまりにも凄いものを観たり聴いたりすると笑うか泣くかしてしまうんだなあ〜と思った。あとはもう推して知るべし。がつんと冒頭やられたあとはそのまま物語の世界に入り込んでしまって、言葉がわからないことも全く気にならない観劇体験だった(ちなみに字幕はあったがドイツ語だけw)。本当に時々だけどこんな感覚になるんだよねえ。まだ数えるほどだけれども。

 演出はバイロイトほどわけわからんことになってなく、適度に現代的できちんと物語との整合性があって違和感なかった。こういうのも入り込める要素だよな。あんまり読み替えが過ぎる演出だと頭に中に<?>が出てしまうんだもん。
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  惜しむらくは自分の体調。3幕目の最後、ジークフリートが絶命してしまってからは目が覚めてはいるんだけど、ちょっと脱水+酸欠みたいでぼーっとなってしまった。劇場が小さい上、外は雨で湿度が高く、幕が進むごとに暑くなってきて汗をたくさんかいてしまったせいかもしれない。ワーグナーは演じる方はもちろん、観る方にも体力気力を要求するねえ、全く。
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# by tigersandcatlover | 2017-05-07 22:51 | 17/ZRH MUCバイロイトLA NY

Werther@Zürich

 ここほんの数年のことだけれども、METやヨーロッパのオペラハウスの来季の演目が発表されると、自分が休める日に気になる演目がないかな〜とチェックするようになった。妄想で終わってしまうこともあるし、観劇が実現することもある。で、今回のGWはそんな感じでごりごりと実現させてしまったオペラはしご旅をしてまいりました。かなり動線無視で無駄の多い移動をしまくっての旅程ではあるけれど、あくまで目的は舞台だからしゃあない(のか?)。

 で、まず一本目はこちら。
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チューリッヒ歌劇場のWertherであります。

 この日のチューリッヒは快晴!でも一週間前には雪が降ったらしく、湖の向こうに見える山々はしっかり雪景色だった。
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 で、オペラハウスはその湖沿いにあるのよね〜。本当に気持ちいい立地やわあ。
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Conductor;Cornelius Meister
ProducerTatjana Gürbaca

Werther; Juan Diego Flórez
Charlotte; Anna Stephany
Sophie; Mélissa Petit
Albert; Audun Iversen

 初めてチューリッヒでオペラを観たのが5年前。そのときはフローレスとヌッチが出演するRigolettoだったなあと懐かしく思い出しながら(→そのときの日記)。実は今回最初のチケットを買ったのはこの演目で、去年の6月の発売初日に旅行先のバスの中でドキドキしながら購入したのを覚えている。そんなわけなので1列目ガン見席確保(笑)。オケとの融合とかなんとかもういいの。フローレスの声を一番近くで聴きたかったんだもん。

 で、感想。

 舞台の上に白木の小さな部屋が作ってあるのだけれど(客席まで木の匂いがしていた)、たくさんのドアや棚がしつらえてあって、そこですべての物語が進む。ソフィーやなぜかアルベルトが洗濯物畳んだり、一幕二場がなぜか老人ホームの慰安会みたいになったり、ドアがたくさんありすぎて二幕一場のアルベルトの家のときにどこからウェルテルが入ってくるのかむっちゃドキドキしたり、二幕二場のウェルテルの家のシーンではドアの外の雪が見えてるのかと思ったら宇宙からの星々と地球の映像がどーんと出て来たり、なんかこうやって書いてると不思議過ぎる演出だよね・・・。

 面白かったのが、ご老人を何人か登場させていたこと。一幕二場で哀しみに沈むウェルテルの頭をおばあちゃんがなでてあげたり。特にぐぐっと来たのが、一幕でウェルテルがインデアンハットを、シャルロッテが王冠ついたカチューシャを被って二人がダンスするんだけれど、最後のウェルテルの部屋に老カップルが登場してそのかぶり物を被って踊るの。少しおぼつかない足取りで、でも温かく手を握り合って。なんかその姿をみたときに、ぶわっと涙出た。ウェルテルとシャルロッテも二人でこうやっておじいちゃん・おばあちゃんになっていたのかもしれないんだよな〜(下のカーテンコールの写真、後ろにそのおじいちゃんおばあちゃんが写ってます)。

 つらつらとこんな感じなので、前半はぷぷぷと笑えてしまって困った・・・。特にフローレスがまた可愛らしいので。そう、まるで彼に当て書きしたみたいな演出でキャラはすごく合ってたと思う〜。ただ声的にはドンピシャな役ってわけではないんだろうな、うん。でも実に実に彼らしいWertherだったなあ〜と後からしみじみ思い出したりしてる。
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 そうだ、褒めてばっかりじゃなくてちょっと演出に苦言。二幕のウェルテルの一番聴かせるアリアの最後手紙燃やす演出で、一度め火がつかなくて、一番歌に集中せんならんとこでつけなおししててハラハラしたよー。それにどばっと火と煙でて喉に悪いやんか!と思っちゃった。あれはもちょい考えて欲しい〜⇦って単なるファン目線ですね、はい。
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# by tigersandcatlover | 2017-05-07 00:48 | 17/ZRH MUCバイロイトLA NY

四月大歌舞伎 まちそわ!

 少々体調崩してしまった四月中旬。その病み上がり状態の週末に歌舞伎座マチソワしてまいりました。やれやれ。


昼の部

一、醍醐の花見

豊臣秀吉 鴈治郎
豊臣秀次 松也
大野治長 歌昇
曽呂利新左衛門 萬太郎
淀殿 壱太郎
三條殿 尾上右近
大野治房 種乃助
前田利家室まつ 笑三郎
松の丸殿 笑也
石田光成 右團次
義演 門之助
北の政所 扇雀
 

二、伊勢音頭恋寝刃 追駆け 地蔵前 二見ヶ浦 油屋 奥庭

福岡貢  染五郎
仲居万野  猿之助
料理人喜助  松也
油屋お紺  梅 枝
奴林平  隼人
油屋お岸  米吉
徳島岩次実は藍玉屋北六 桂三  
藍玉屋北六実は徳島岩次 由次郎  
油屋お鹿 萬次郎
今田万次郎 秀太郎

 仁左衛門さん貢、三津五郎さん喜助で観たなあと懐かしく思い出しながら(→そのときの日記)。そのときは秀太郎さんの見事な万野(万次郎と二役だった)が印象的だったけど、今回の猿之助さんてばやっぱりはまるはまる。こういういじわる女やらせたら天下一品よねえ。でもなんか不思議な可愛らしさもあり。これぞ四代目の芸風なのだわ。

三、一谷嫩軍記 熊谷陣屋

熊谷次郎直実 幸四郎
源義経  染五郎
熊谷妻相模  猿之助
藤の方 高麗蔵
弥陀六 左團次

  幸四郎さんの声にちょっとまたスイマーが・・・だったけど、ずっと猿之助さんが舞台の上にいるから寝るわけにはいかん!(ってなんでやねんw)とばかりに頑張って目をあけていた。いや~こういう猿之助さん観るの久しぶり・・・てか初めてかも??古典にすっぽり嵌る姿がよいわよいわ。

   
夜の部

近松門左衛門 作
一、傾城反魂香 土佐将監閑居の場

浮世又平後に土佐又平光起 吉右衛門
女房おとく 菊之助
狩野雅楽之助 又五郎
土佐修理之助 錦之助
土佐将監 歌六
将監北の方 東蔵

 もうさあ、又平がおとくに手を引かれて出てくるところですでにきゅんとしてしまった。吉右衛門さんのなんというリアルな演技。土佐の名前をもらって子供のように高揚する表情に落涙・・・。菊之助さんは女房というよりちょっとお母さんみたいだったな。
      
二、桂川連理柵 帯屋 

帯屋長右衛門  藤十郎
信濃屋娘お半/丁稚長吉  壱太郎
義母おとせ  吉弥
隠居繁斎 寿治郎
弟儀兵衛  染五郎
長右衛門女房お絹  扇雀

 染五郎さんのイヤ吉ぶりがツボ(地のようだと思うくらいに)。藤十郎さんの周りだけ空気感が変わっている、と思った。いい意味でも少し苦しい意味でも。
   
三、三代猿之助四十八撰の内 奴道成寺

白拍子花子実は狂言師左近  猿之助
所化 尾上右近
同  種之助
同  米吉
同  隼人
同  男寅
同  初舞台龍生

 所化たちになじみのお顔が並ぶようになるとは、ずいぶん私の歌舞伎沼も深まってしまってるなあ。でもこういうのって楽しいねえ。で、やはり猿之助さん。きりっと可愛くて舞台からはけるときにちょっとドヤ顔で、そして抜群に巧い。もともとは舞踏がすごく好きというわけじゃないんだけれど、彼の踊りは本当に一挙手一投足見入ってしまう・・・。とここまできて、彼の流星のときもおんなじ感想書いてることに気付くw
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# by tigersandcatlover | 2017-04-18 11:47 | 歌舞伎・文楽

四国こんぴら歌舞伎大芝居 昼の部

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 香川県琴平の重要文化財でもある金丸座で毎年四月に開催されるこんぴら歌舞伎。2008年だから9年ぶりになるかなあ、大学の同級生たちと行って参りました。前回は海老蔵さんの夏祭浪花鑑に尾上右近くんの供奴だった、と昔の日記を引っ張りだして来て確認しつつ。

  金丸座は本当に江戸時代にタイムスリップした感覚になっちゃうような芝居小屋。開演前は外の光が入ってくる。この日は曇り空ながらも気温が高めだったので寒さは感じなかったけれど、冷える日はちょっと辛いかもしれない。
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 前回はなかった座椅子のおかげで腰は楽だったのだけれど、脚の置き所がなくて困った。いやちゃんと正座すればいいんですけどね(苦笑)。ともかく荷物は最小限に(脱いだ靴も持ってあがらんとあかんし)。
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 この日の観賞は昼の部のみ。
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  開演して真っ先に思ったのは、三味線の音がものすごく優しく深く聴こえてくること。木の小屋の中での響きってこうなのか。前回にここで聴いた時は気付けなかったな。こういうときはいつもあれからどれだけの舞台を観ただろう、と思い返してしまう。

一、神霊矢口渡

お舟;孝太郎
傾城うてな;新悟
新田義峯;廣太郎
六蔵;松之助
頓兵衛;彌十郎

 孝太郎さんのお舟は決して美形じゃないんだけど、それがまた前半のコミカルな演技で笑いがどっと起こる。後半の父に刺されてから太鼓を叩くまでの鬼気迫る演技は、ふとこないだの仁左衛門さんの知盛と重ねてしまった。

二、忍夜恋曲者 将門

傾城如月実は滝夜叉姫;雀右衛門
大宅太郎光圀;松緑

 雀右衛門さんの襲名公演でもあった今回の大芝居なのだけれど、ちょっと不覚にもスイマーが。休憩時間に飲んだ甘酒のせいということにしておこう、そうしよう。しかしあの体勢でよくうとうとできたな自分。

三、お祭り 清元道中
仁左衛門

 まさにもう 待ってました! の仁左衛門さんなわけで。大向こうさんと一緒に声かけたくなったよ(そーいや、この日は女性で大向こうかける方が二名ほど居られた。さすがにお祭りの 待ってました は言わはらへんかったけどちょっとヒヤヒヤしたのは私だけかな?)。17分ほどの演目の端々までしっかり目に焼き付けるような気持ちで見入ってしまった。

 やっぱり夜の身替座禅、観たかったなあ。まあでも、この日は体調も悪かったのでどっちにしても難しかったけれども。
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# by tigersandcatlover | 2017-04-12 19:01 | 歌舞伎・文楽

三月大歌舞伎 昼の部・夜の部

 昨年まで少々遠のいていた歌舞伎にまたもや入沼しつつある今日この頃。歌舞伎座で上演されている三月大歌舞伎の昼・夜を通しで観て来てしまいました。ズブズブ。

 昼の部
一、明君行状記
池田光政;梅玉
青地善左衛門;亀三郎
妻ぬい;高麗蔵
弟大五郎;萬太郎
若党林助;橘太郎
木崎某;寿治郎
吉江某;松乃助
筒井;松江
磯村;権十郎
山内権左衛門;團蔵

 幕があくまで何がかかるか全く予習せずという体たらくだったのだが、これが存外素直に面白かった。声あげて笑っちゃったわ。亀三郎さん、お声もお姿もよく、おおっと思ったわ〜。

二、義経千本桜 渡海屋 大物浦
渡海屋銀平実は新中納言知盛;仁左衛門
女房お柳実は典侍の局;時蔵
相模五郎;巳之助
銀平娘お安実は安徳帝;市川右近
入江丹蔵;猿弥
武蔵坊弁慶;彌十郎
源義経;梅玉

 昼の部一番のお目当て。かっこよくて綺麗で痛々しくて哀しい仁左衛門さんの知盛。なんかもう大物浦で傷ついて花道に登場したところで涙が出た。その前の白装束で出陣していった姿からのあまりの変化に。知盛の痛みや苦しさを一緒に感じている気持ちになってしまって疲れた・・・(もちろんいい意味で)。

三、神楽諷雲井曲毬 どんつく
荷持どんつく;巳之助
親方鶴太夫;松緑
若旦那;海老蔵
太鼓打;亀寿
町娘;新悟
子守;尾上右近
太鼓持;秀調
太鼓持;彌十郎
田舎侍;團蔵
芸者;時蔵
白酒売;魁春
門礼者;彦三郎
大工;菊五郎

 三津五郎さんの三回忌追善狂言に巳之助さんがどんつくを。華やかで楽しい演目。今回の公演では巳之助さんは凄く目をひく役を演じていて、一つ前の相模五郎、夜の部の福山かつぎも印象的だったな〜。活きがいいというか。

夜の部
一、引窓
南与兵衛後に南方十次郎兵衛;幸四郎
濡髪長五郎;彌十郎
平岡丹平;綿吾
三原伝造;廣太郎
母お幸;右之助
女房お早;魁春

 昼の部のあとに食べたグラタンが効いたのかちょっとスイマーが・・・。幸四郎さんの声ってα波でちゃうのかな(汗汗)。

二、けいせい浜真砂 女五右衛門 南禅寺山門の場
石川屋真砂路;藤十郎
真柴久吉;仁左衛門

 なななんか凄いもんみちゃった・・・みたいな。

三、歌舞伎十八番の内 助六由縁江戸桜
花川戸助六;海老蔵
三浦屋揚巻;雀右衛門
くわんべら門兵衛
朝顔仙平;男女蔵
通人里暁;亀三郎
三浦屋白玉;梅枝
福山かつぎ;巳之助
傾城八重衣;新悟
同浮橋;尾上右近
同胡蝶;廣松
同愛染;児太郎
男伊達山谷弥吉;宗之助
同田甫富松;男寅
文使い番新白菊;歌女之丞
奴奈良平;九團次
国侍利金太;市蔵
遺手お辰;家橘
三浦屋女房お京;友右衛門
曽我満江;秀太郎
髭の意休;左團次
白酒売新兵衛;菊五郎
口上;右團次
後見;右之助

 夜の部のお目当てはこれ。海老蔵さんの助六は二回目かなあ。彼のことは決して手放しでのファンというわけではないのだけれど、その前回みた助六はすこぶる印象的だったのだよねえ(そのときは演舞場での上演で水入りまでやるバージョン)。で今回。花道からの登場で型を決める姿だけで満足やったわ。台詞しゃべるとあれれ?とか思っちゃうんだけど、横顔の浮世絵のような美しさと言ったら。なんか体温低そうな助六で何考えてるかわからんちゃんなんだけど、お母さんに叱られてしゅんとした哀しそうな顔するところなんかはキュンとした。
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# by tigersandcatlover | 2017-03-23 21:37 | 歌舞伎・文楽

アラジン

 ノートルダムで打ちのめされた翌日のマチネはひたすら楽しいアラジンをば。同じディズニーとは思えないわ、全く。

 ジーニーが出てきたとたんのあの劇場の待ってました!の雰囲気にニンマリ。瀧山さんは低音ヴォイスが魅力的でまさにジーニーでありました。もうちょっと太っててもいいかもねw。笠松さんはちょいとお歌がごにょごにょ・・・だったけど、まあ可愛かったからいいや。

 魔法のシーンなんか大人が観ても本当によくできていて、初めてNYでBeauty and the beastを観たときのうわ~って感じ(特にラストのbeastが王子に戻るところの衝撃)を思い出した。なんやかんや言うてもやっぱりディズニーは凄い。

〜キャスト〜

ジーニー;瀧山久志
アラジン;笠松哲朗
ジャスミン;岡本瑞恵
ジャファー;桝川譲治
イアーゴ;酒井良太
カシーム;松島勇気
オマール;町田兼一
バブカック;白瀬英典
王(サルタン);石破義人
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# by tigersandcatlover | 2017-03-15 09:32 | ミュージカル


舞台と音楽と本と、ときどき旅行。


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