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Siegfried in HKG

 香港なら土曜日仕事終わって一泊三日で月曜の朝戻るってことができるよなあ、と以前からぼんやり考えてはいたけれど、さすがにちょっとしんどいかしらんね、と実行に移したことはなかった。のだけれども。

 Zweden率いる香港フィルが4年かけて完成させるリングチクルス。今年は日曜日に上演があるってんで、ちょっくら行ってまいりました。まさに弾丸。
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 香港には何度か来ているけれども、文化中心ホールには初めて入ることになるなあ。以外にこじんまりしていて、ちょっと木の感じがよくて、椅子が少々ちゃっちいw。でも音は平土間でもいい感じに聴こえて来た。サイズがいいんだろうな。

指揮:Jaap van Zweden

Siegfried; Simon O'neill
Brünnhilde; Heidi Melton
Mime; David Cangelosi
Alberich; Werner van Mechelen
Wotan; Matthias Goerne
Erda; Deborah Humble
Fafner; Falk Struckmann
Woodbird; Valentina Farcas

 もーう、ミーメに釘付け。彼が死んじゃうのが哀しく思えるくらい。しょっちゅう水で喉を潤しながらの熱演。アルベリヒも声が男前ってのもあって、なんかニーンベルグ族が主役みたいに思えちゃった。ファフナーもよかったなあ。逆にジークフリートとヴォータンが少々弱く感じてしまって、去年の春祭のときの印象とガラッと変わってしまった感。まあ、そりゃシャーガーさんは絶品だったものねえ。
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 その一番拍手を貰っていたかも、のミーメ(一番向こう)と声も身体の厚みもど迫力のブリュンヒルデ(向こうから二人目)。

 食べたもの記録。今回はなんやかんやとわいわいと友人達が現地集合現地解散にて集まっていろいろ美食。私は一番最後に合流したので実質みんなでご一緒できたのは土曜の夜と日曜の飲茶だけだったけど。

9時からの宴に10時過ぎに合流。焼きそばには間に合った!w
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深夜の甘いもの。
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朝食は前日マカオに行った友人が買って来てくれたエッグタルト。
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10時から飲茶へ突入。食べる食べる!
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終演後空港で麺二連発。
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 我ながら酔狂だなあとは思ったけれど、わいわいと美味しいもの食べてこのお値段(1万円しなかった)でこのレベルでのオペラがコンサート形式とはいえ観れて、と癖になりそうな楽しさでありました。来年の神々の黄昏も日曜日上演ってことで、一応手帖にはマーク入れとこっと。
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by tigersandcatlover | 2017-02-01 21:08

Dear Evan Hansen

今回唯一のBW観劇はこちら。
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旅行前にミュージカルに詳しいお友達に、今BWで観たほうがいい作品教えて?と訊いたら、迷わずの一番がこれだったので、チケット手配しようとしたのだけれど、一か月前にして滞在中の公演はすでにすべてソールドアウト(一月末くらいならばほんの少しは残っていた)。再販サイトにはかなりの枚数残っているがやはり高い・・・(メザニン5列目くらいで最低200ドルなんだもん)。そしてチケット受け取りの煩雑さもあるしさ。それでもねちねちと戻りチケットがでないかは毎日チェックしていたものの、やはり出ない。まあこれもご縁のものだからねえとほとんど諦めていたのだった。ががが、

大晦日のカウントダウン~ハッピーニューイヤーと盛り上がって深夜までおしゃべりしての現地朝の三時ごろ。そろそろ寝るか、でも一応もう一度だけtelecharge観てみるか・・・とベッドの中でチェックしたところ

なんと、プレミア席ペアチケット2枚だけが燦然と戻っていました!!

見つけたときは眠気もあって、一瞬目を疑ったよ~。でもでも二人で650ドル以上。どうする???とほんの3分ほど悩んでw、震える手で決済。いや~そのあとコーフンでしばらく寝付けなかったよ。チケットの神様ありがとう!!

とはいえ、そんな感じだったのでどんな作品かはぼんやりとしかわかっていない。正直これまでのMET4枚の分のチケット代に匹敵する値段だけの価値はあるのかいな?と楽しみ半分不安半分で元日の夜の公演にいってまいりました(ああ、前置き長っ)。

Evan Hansen; Ben Platt
Heidi Hansen; Rachel Bay Jones
Connor Murphy; Mike Faist
Cynthia Murphy; Jennifer Laura Thompson
Zoe Murphy; Laura Dreyfuss
Larry Murphy; Michael Park
Alana Beck; Kristolyn Lloyd
Jared Kleinman; Michael Lee Brown

で、感想。いやもう前半からぼろんぼろんに泣いてしまった。わたしゃこういう男の子ものに弱いんだよ・・・。SNSや動画サイトのタグ付など、市井の人たちがあっというまに情報拡散の波にもまれてしまうさまを描く、みたいな感じで予習していたのだけれど(もちろんそういう一面はしっかり描かれているんだけど)、基本は家族の物語だった。誰も悪くなくて、というかむしろ優しくて、でも少しずつ歯車がずれてしまって傷つけあってしまう。

もっといろいろ思うところはあるのだけれど、文章にしようとするとうまく拾えない感じでアップできないでいたので、漠然とした感想になっちゃったけどもうこれで。ともかく結末はきっとこうなってしまうんだろうな、とわかっていても、大いに揺さぶられた作品でした。そしてなんといってもBenくんの怪演だわねえ。のっけから彼のすんごい早口(冒頭が特にそれを際立たせていた)でおどおどとつんのめるように話して自虐的に笑うところなんかではもっと英語がわかればなあ~~といつも思うことなんだけど、歯がゆい思いをした。でもこれ、たぶん日本語での上演でも聞きとれないかもだわw

涙目のまま出待ちしたんだけど、Benくんの笑顔とちゃんとギプスにサインしてくれたところにまた感動(ギプスにサインっていうのが、ストーリー上すごく大事なポイントなのだ)。
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by tigersandcatlover | 2017-01-24 19:53 | 16/NY・SZGバイロイト・Paris

Roméo et Juliette

今回唯一事前にチケット購入していた公演。
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グノーのロミジュリであります。

パンフレットの後ろに写り込んでいるごとくのお屋敷の中庭のようなスペースですべての物語が進む。真ん中の少し高い部分がベッドに見立てられたりして動きを出しながら。シンプルだけれどいかにも演劇っぽい。いろいろ展開があるのも楽しいけれども、基本こういうのでいいんだよね~。

Conductor; Gianandrea Noseda

Roméo; Vittorio Grigolo
Juliette; Diana Damurau
Tybalt; Diego Silva
Paris; David Crawford
Mercutio; Elliot Madore
Capulet; Laurent Naouri
Gertrude; Diana Montague
Gregorio; Jeongcheol Cha
Frere Laurent; Milhail Petrenko
Stephano; Virginie Verrez
Benvolio; Tony Stevenson
The Duke of Verona; Oren Gradus

Procution; Bartlett Sher

ともかく、主役二人がすべてだった。まあそういう作品だけれど。特にぐりごろくんに尽きた。だって彼が第一声発するだけで他の男性陣と格が違うってわかっちゃうんだもん。一人浮いてしまうくらいに。それまでの三作品では少々男性陣が弱かったのもあって、この夜はテノール充♡、と思いながら観ていた。ダムラウ譲は貫禄たっぷりだけど、ちゃんと少女らしく見えた。ドレスが先述の高くなってる部分の角にひっかかってしまったりしたのを、とっさにぐりごろくんが駆け寄って自然に直したりしていて、当たり前だけど二人とも舞台慣れしてはったわあ。
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ぐりごろくん恒例の舞台にキス&観客に♡を~~。

振る舞い酒で乾杯♪ 2017もいい年になりますように。
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by tigersandcatlover | 2017-01-16 19:45 | 16/NY・SZGバイロイト・Paris

Nabucco

サロメも遥かなる愛も、よかった。楽しかった。面白いオペラ体験だった・・・が、あのオペラ特有のうわ〜っという気持ちの盛り上がりを感じることができなかった。いや、しにくい作品だった。でで、やっぱり王道のオペラ欠乏症のところに、三日目はヴェルディ先生のナブッコをば。
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Conductor; James Levine

Zaccaria; Dmitry Belosselskiy
Ismaele; DmitryThomas
Fenena; Jamie Barton
Abigaille; Liudmyla Monastyrska
Anna; Danielle Talamantes
Nabucco; Zeljko Lucic

Production; Elijah Moshinsky

別の日にはドミンゴ先生がキャスティングされていたのよね。
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やー、やっぱりオペラはこうじゃなくっちゃね〜、のカタルシス。特に女性陣、なかでもAbigaille役のMonastyrska嬢の大迫力にもうわくわく。いいぞもっとやれ!みたいなw 逆に少々男性陣は弱く、Lucic氏の声が弱い・・・てか籠ってて聴きづらい・・・。でも何よりうわ〜と来たのは合唱。今回これまで観た2作品ではなかった(あ、遥かなる愛にはちょっとだけあったな、シンクロ団体みたいな合唱がw)ってのもあって、厚みのある声の重なりにうっとり。そして驚いたのが、なんとその合唱の聴かせどころである 「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って」Va, pensiero, sull'ali dorate で鳴り止まぬ拍手に応えてアンコールがあったということ。それだけ素晴らしい出来だったということなんだろうな。一度目は感情の波にもまれるような感じに、二度目は少し冷静にじっくり噛み締めるように楽しんで聴くことができた。
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by tigersandcatlover | 2017-01-15 19:08 | 16/NY・SZGバイロイト・Paris

L'Amour de Loin

二日目はこちら。
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北欧出身の現代作曲家Saariaho(1952/10/14 〜)のオペラ。プレミアは2000年のザルツブルグ音楽祭でMETは今回が初演。あらすじも音源も全く予備知識なしに初めての作品を観ることになった。我ながら珍しいパターンだ。

Conductor; Susana Mälkki

Jaufre Rudel; Eric Owens
Clemence; Susanna Phillips
The Pilgrim; Tamara Mumford

Production; Robert Lepage

で、これが実に実に不思議なオペラ体験だったんだよねえ。まずはリングを手がけたLepage氏の演出の舞台装置のシンプルで無機質な美しさ。電飾がオケピまで被るように張り巡らされてあって、これがまさに海なんだった。劇中うねって波のようになったり、その隙間からコーラスが顔を出したり(ちょっと笑ってしまったけれど)、Rudelの想像上のClemenceがシンクロナイズスイミングの選手のように飛び出てきたり。
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そしてあの音楽。いや、決して耳に残るようなメロディがあるわけじゃないのだ。ややもすると単調ですらあり、まるで波音を繰り返し聞かされているようでもあり。α波でまくり。が、舞台を観ていると眠くならない。時折背後のスピーカーからコーラスの唸るような声が聴こえて来たりして、音の波に漂うような体感型オペラみたいだった。

Pilgrim(ズボン役ってことになるのかな)の歌い方が独特で、時々ふと歌声から話し声になるようなパートが随時あり、これが不吉な響きを醸し出す。そして終盤のClemenceの悲鳴にも似た嘆きの歌は圧巻で、これまで陽気な役でしか観たことがなかったPhillips嬢の新たな一面を見せて貰った気がする。

この日は観客も少しいつもの雰囲気と違って、比較的年齢層が若く、男性の二人連れが多かった印象。3月にドンパスクワーレを観たときに年齢層の高さに少々METの行く末を案じてしまったが、こういう客層でしっかり客席が埋まってるところを見るとちょっと明るい気持ちになったりして。って余計なお世話かw
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この日の夕食は部屋食。ライス入りチキンスープがまるで雑炊みたいになってしまってて、まあ美味しかったんだけれど、こっちの人的にはありなのかしらん??
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by tigersandcatlover | 2017-01-13 19:40 | 16/NY・SZGバイロイト・Paris

Salome@MET

やはり初日からこちらへ(笑)
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大晦日ガラのロミジュリの垂れ幕がお出迎え。いつ来てもこの瞬間は本当に胸が高鳴る。
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一本目はシュトラウスのサロメをば。チェックインしてすぐにホテルのPC前でラッシュチケットをゲト(nさんありがと♡)。平土間最後方の二階の天井がかかる席とはいえ、25ドルでオペラが鑑賞できるだなんて、なんと素晴らしいことであろうか。周りはたぶんみなさんラッシュで買ってはるのだろう、どこかゆる~い雰囲気で、直前までスナックを食べていたり、始まってしばらくはささやき声が聞こえたりで少々気が散ったが、舞台が始まるとすとんと物語に入ることができた。のは、やはりなんやかんや言っても一定のレベルを保っているからだろう。一時間半ほどの一幕ものってことで初日としてはちょうどいい感じだったかも。

Conductor; Johannes Debus

Salome; Patricia Racette
Jochanaan; Greer Grimsley
Harraboth; Kang Wang
Herod; Gerhard Siegel
Herodias; Nancy Fabiola Herrera

Production; Jürgen Flimm

ヨハナーンのGrimsley氏は長身でなかなかのイケメンくん。この役はやはり見た目の魅力もないと説得力ないもんなあ。声もなかなかよいのだけれど、どうしても役柄上歌い上げることもなく地下からの単調な歌声がメインになってしまいちょっと寂しいかも。できたらワグナーあたりで聴きたいな〜。サロメのRacette嬢は脚をぶらぶらさせたり少女らしい仕草は見せてくれるとはいえ、やはり10代にはちょい見えずw。ストリップショーみたいになってしまう踊りのシーンは少々はらはらしながら観てしまった。あと、Siegelはこないだミーメで聴いたんだったなあとか思いつつ。

舞台本体とは関係ないけれど、どうでもいいよな覚え書き。
☆昨シーズンには動かなくなってた開演前のシャンデリア。今年はまた動くようになっていた。が、このあと1日だけ作動しなかった日もあり。調子悪いのかしらん?
☆大晦日ガラのロミジュリの垂れ幕。この日目にした以降は外されてしまっていた。これも??
☆計4公演観たのだけれど、3公演が上演時間になっても始まらず。10−15分ほどおしてしまうことに。これも珍しいなあ。

終演後は三度目になるかな?のE'd chawder houseで。23時までの営業なので、二幕もの以上の公演だとちょっと間に合わないけれども、すんなり座れてアフターシアターには便利便利。
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by tigersandcatlover | 2017-01-12 20:15 | 16/NY・SZGバイロイト・Paris

Lucia Di Lammermoor

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 今回2本目観劇はランメルモールのルチア。前日のホフマンがすこぶるよかったこともあって期待度高めで劇場入りしたのだったが・・・

いや~眠かった。実は三分の一くらい寝てしまったのよねー。狂乱の場で寝ちまうなんてよっぽど(以下略)

 なんでなんやろう?と自己分析するに、とりあえずオケがドニゼッティしてへんかった…タメがなくてあっさり盛り上がらないドニゼッティ。演出といい、わざと色を消したのかと思うくらい。

 その演出。冒頭、見世物小屋みたいな軍隊みたいな雰囲気で始まる。上から体操競技みてる紳士達がお金投げ入れてて頭の中に??マークが。そして途中梯子のようなものが出たりするものの、陰気なすり鉢状の空間で物語が進む。てか物語に沿わなくて解釈もしにくい感じ。もともと酷いハナシではあるんだけど閉塞感が半端ない。そういや、二幕冒頭のエンリコとエドガルドの決闘の日時を決めるシーンがまるっと省略されてたけどなんでなんやろう??

 ともかく全般にノリのようなものを消した感じの舞台に歌にで、決して悪いわけじゃないんだけど、個人的にはあのドニゼッティのお約束感みたいなのが好きなので、それがなかったぶん退屈に感じてしまった。
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 ルチアも美しい声なんだけど心揺さぶられなかったのよ〜〜(涙)。私の感受性の問題かもしれないけど。

Conductor; Riccardo Frizza
Director; Andrei Serban
Enrico Ashton;Artur Ruciński
Lucia;Pretty Yende
Edgardo di Ravenswood; Piero Pretti
Arturo Bucklaw; Oleksiy Palchykov
Raimondo Bidebent; Rafal Siwek
Alisa; Gemma Ní Bhriain
Normanno; Yu Shao
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 こんなことを言うのはせんないけれど、昨日のホフマンと順番が逆だったらよかったかなあ〜と思いつつ、バスティーユを後にした。
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by tigersandcatlover | 2016-11-17 19:42 | 16/NY・SZGバイロイト・Paris

Les Contes D'Hoffmann

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 今年3月の弾丸NYの目的だったのはマノンレスコーに出演するはずだったヨナス・カウフマン。ところが彼がまるっと公演キャンセルということが判明して打ちひしがれていた2月のある日。秋のパリ・オペラ座でヨナスがホフマン物語を歌う、そしてちょうどお休みできるかも?な日程だ!ってんで、今度こそ<生ヨナス!>の思いで弾丸パリ旅行を計画したんだった。ががが

またしてもまるっとキャンセルされました(号泣)・・・

 けれどもせっかくの初めての秋パリ(ええそうなんです)。こちらはキャンセルせずに行くわよーてなもんで、無事こちらも初めてのバスティーユへ。

  私の席は下手2列目だったのだけれど隣から端まで4列と前の席が空いていた。ヨナスキャンセルのあおりか、真横で歌うシーンがあるからか。いずれにせよ視界良好、ただし後半寒かった・・・途中でクロークからコート出してもらったくらい。

 ヨナスの代役はラモン・バルガス。正直それほど期待してなかった(ごめん)・・・のだが、いやはやこれがすんごいよかったのよ~。もともとホフマンっていわばアル中の妄想系拗らせ男子なわけで。で実に失礼とは思うけど、そんなホフマンにぴったりなルックスにどこか可愛らしさのある動き。ああなんかこれ観たことある・・・と思って自分の少ないオペラ観劇記憶を手繰ったら、カマレナに通ずる可愛らしさだ、と気づいた。コミカルな演技の中にある切なさみたいな。短い手足でダンスする姿に目頭が熱くなったのは疲れのせいかもしれないなあと思いつつも、高音のスコーンと抜ける気持ちよさと相まってなんかすっかり彼に感情移入してしまったわ。3幕ラストで光の中にミューズと歩いていく姿を見ながらほろほろと涙を流してしまった(やっぱり疲れて以下略)。
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 最後は 可愛い、としか思えなくなってた。

 あと泣かされたのはアントニアのヤホさん。ただ巧いだけでなく歌声にのる感情の演技にほろほろ。いや~ええもん聴かせてもらった・・・。

 指揮はジョルダン。オッフエンバッハの色気のある音楽をこれまた色気たっぷりに。時差ボケでも疲れてても眠くならない指揮(ってなんつー高飛車な感想だろう。でも本当に眠くなるかならないかって生理的に大事な気がする)。それにしてもホントイケメンねえ・・・。
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 あとなによりこのカーセンのプロダクション、舞台装置から演出から素晴らしく洗練されてるんである。まずは開演10分前から幕があいてバルガスが演技を始める。酒瓶に囲まれて寝ころびながら一心不乱に物語をつづっている演技。これ、ヨナスだったらここから拍手でそうだなあと思いつつ(今日は歌ってくれるのねーの拍手ね)。ここからしてもうワクワクさせられてしまった。

 そして舞台装置が洒落てる。二幕三幕は劇場好きには堪らんのではないかしらん。壮大なるホフマン劇場。特に二幕は舞台上にオケピが原寸大にしつらえてあるんだけど、遠景からだとすごく面白い図だったろうなあ。そしてその舞台上のオケピに演奏者役のエキストラが入って来て演奏シーンが始まるところでは、あれ?ジョルダン?みたいに指揮役の人の指揮の仕方が同じでちょっと笑った。

 惜しむらくはラストのラスト、ホフマンとミュゼに戻ったニクラウス(ズボン役がぴったりすぎてちょっとミュゼがニューハーフみたいに見えちゃったw)が舞台奥の光に向って仲良く歩いていくところで超フライングブラヴォーが出たこと。まだ演奏真っ最中なんだけど!!まあでもそれだけ素晴らしい舞台だったということなのかな。

 洒落てて楽しくて最後はラモンホフマンにほろりんとさせられて、いやーおパリでオペラええやん!と大満足な夜なのでありました。

Conductor; Philippe Jordan
Director; Robert Carsen

Hoffmann;Ramón Vargas (ダブルキャストでStefano Secco)
La muse, Nicklausse; Stéphanie d'Oustrac
Olympia; Nadine Koutcher
Antonia; Ermonela Jaho
Giulietta; Kate Aldrich
La mère d'Antonia;Doris Soffel
Spalanzan;i Rodolphe Briand
Nathanaël; Cyrille Lovighi
Luther, Crespel;Paul Gay
Andrès, Cochenille, Pitichinaccio, Frantz; Yann Beuron
Lindorf, Coppélius, Dapertutto, Miracle;Roberto Tagliavini
Hermann;Laurent Laberdesque
Schlemil;François Lis
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by tigersandcatlover | 2016-11-15 12:08 | 16/NY・SZGバイロイト・Paris

祝祭劇場椅子についての個人的覚書

 バイロイトへ行くことを決めたときから経験者の方々にいろいろアドバイスされたけれど、一番多かったのが「恐ろしく椅子の座り心地が悪い」ということだった。狭い・椅子が硬い(座面はぺらぺらのクッション・背面は木)・肘置きなし・座面が高くて背が低い人は足がつかない、などなど。とりあえずクッションは必須らしい(できたら座面用と背面用)、でも今年は持ち込み禁止(行ってみると持参してきてる人もいた)だからレンタルすることにした。

 以下今後のために、ちょっと覚書を箇条書きに。

1)開演10分前と5分前のファンファーレを聴いてからみなさん劇場入りするのだが、クッションは借りたものを外に持ち出せないのでその短い時間にささっと借りることに。これが初日はあたふたとしてしまった。

2)貸出しはクロークにて(今年は荷物は預からないことになっていて、クッション貸出しのみしていた)。張り紙に2€と記載あり。

クッションにはワルキューレたちの雄叫びがw
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3)二つ借りようかとも思ったけど、私は一つで十分だった。具体的には背面はジャケットやストールを入れたエコバッグを挟んでそれをクッションがわりにしてレンタルクッションは背面と座面の境目にL字型にひくようにしてその境目の隙間(結構空いてる)から荷物が落ちないようにブロックするように利用した。ちなみにクッションといっても厚みは1cmもなくて2つに折り畳めるタイプのもの(上の写真はたたんでる状態)。

4)椅子の高さはつま先がぎりぎりつくくらい。ザルツのHaus für Mozart 三階正面席の完全足ぶらぶらよりマシだった。高めのウエッジソールならもっとラクかもな〜。平土間サイド席だと前の座席の人たちの間の金具の部分(下の写真の黒いパイプの部分)に足を置けるのでだいぶ楽。逆に真正面席だとそれが出来ない。
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 いろいろ書いたけれど、正直私は予想していたより全然ヘーキだったんだよね~。狭さはまあ身体が小さいからってのもあるけど、椅子の硬さで身体が痛くなることもなかったし、特に二回目の 神々の黄昏 のときは全く舞台への集中が途切れることがなかった。なんでだろうなあ?よっぽど脳内麻薬でも出てたんかなあ?と思ってたんだけど、帰国後甲子園球場の内野席の椅子に座った時にハタ!と気づいた。前後の詰まり具合、椅子の幅の狭さ、背面はおろか座面にもクッションのない劣悪な椅子環境。基本3時間半~4時間を途中退席もあまりしないまま座りっぱなし(万歳三唱の時以外w)そうか~私、ここで鍛え上げられてたんだな。
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by tigersandcatlover | 2016-09-02 12:49 | 16/NY・SZGバイロイト・Paris

Götterdämmerung

 間一日をあけて、この旅最後の観劇は神々の黄昏。リング4作の最終話だけを観るのって、小説の最後を先に読むみたいでちょっとどうかとは思うけど、今年のリング単券発売がこれだったんだからしゃーない。

 さすがに二度目の祝祭劇場になると緊張も取れて、自分の入り口も把握できてるし、ファンファーレ後にささっとクッションを借りて座り心地を整えて開演を待つ、ということもできた。やっぱり経験って大事だw この日は少しサイド寄りの席だったので前の人の頭が邪魔にならずに快適。

 まだまだ初心者でエラそうなことを書くのはどうかと思うけど、オランダ人同様、このリングも、すごく人間臭い演出だった。一人として聖人はおらず、みな愚かでややもすると暴力的で自分勝手なのが際立つ。神話めいた物語のように勝手に思っていたのが実にリアルな現代社会に置き換えても違和感ないというか、つながっている。100年やそこらで人間が変わるわけないんだよな、と思い知らされるような。なのに音楽だけが美しいってどういうことなんだろう。いろんな意味で揺さぶられたわ・・・。
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 観てから少し時間がたってしまったので、直後にツイしたのを少しコピペ。

全く眠くならなかったし、背中も脚も腰も大丈夫だったバイロイト神タソ。なんなんだろう…脳内麻薬でも出てるのかな?

椅子の硬さが全く気にならなかった、あの脳内麻薬の正体が知りたい。邪念なく音楽だけに満たされる感じ。

指揮も歌手も素晴らしかったし、演出も覚悟してたけど一つだけ。舞台上に映像を多用されると、私自身はどうしてもそちらを見てしまうクセがあるらしい。せっかくの生舞台なのに、映像演出は必要最小限にして欲しいな〜。


 二回の休憩時間(各々50分くらいある)は劇場のレストランのテラス席を予約した(バイロイト先輩にしてもらった)。開演前に料理を頼んでおくと幕間にすぐ食べられるように準備しておいてくれる。シャンパンあけて軽くお食事して次の幕の前にエスプレッソで気合を入れて、というペースが心地よい。贅沢で快適な幕間の過ごし方。
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Conductor;Marek Janowski
Director;Frank Castorf
Stage design;Aleksandar Denić
Costumes;Adriana Braga Peretzki
Lighting;Rainer Casper
Video;Andreas Deinert
Jens Crull
Choral Conducting;Eberhard Friedrich
Technische Einrichtung 2013-2014;Karl-Heinz Matitschka

Siegfried;Stefan Vinke
Gunther;Markus Eiche
Alberich;Albert Dohmen
Hage;nStephen Milling
Brünnhilde;Catherine Foster
Gutrune;Allison Oakes
Waltraut;eMarina Prudenskaya
1. Norn;Wiebke Lehmkuhl
2. Norn;Stephanie Houtzeel
3. Norn;Christiane Kohl
Woglinde;Alexandra Steiner
Wellgunde;Stephanie Houtzeel
Floßhilde;Wiebke Lehmkuhl
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by tigersandcatlover | 2016-08-31 13:51 | 16/NY・SZGバイロイト・Paris


舞台と音楽と本と、ときどき旅行。


by tigersandcatlover

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