カテゴリ:歌舞伎・文楽( 81 )

雙生隅田川@松竹座 十月大歌舞伎夜の部

 近松の世界にどっぷりと嵌る。通し狂言は楽しいな。

 右近ちゃん、よくぞこの出ずっぱりの舞台をけなげに演じたなあ~。あまりの可愛らしさに真面目な台詞にも客席から暖かい笑い声が漏れる。右團次さんは声が好き。そしていいお役をもらっていた九團次さん。いろいろあったけれどよかったんだねえ。ライザップで24キロ減量したとの報道があったけれど、確かにすんごくシュッとしてはったw。

 三幕目の猿之助さん・右團次さん・右近ちゃんの三人宙乗りのあと、隣のご婦人方が終演したと勘違いして帰ろうとしはったのがちょっと面白かった。確かにあれで班女御前は息子と再会できてハッピーエンド感あるよね。でもよく考えると序幕でこの物語の主役が班女御前になっていたからそう感じたわけで、やはり猿之助さん恐るべしなんだなあ(←ひいき目)。

三代猿之助四十八撰の内

通し狂言 雙生隅田川(ふたごすみだかわ)

市川猿之助
市川右團次 宙乗り相勤め申し候
市川右 近

〈序幕〉










〈二幕目〉




〈三幕目・大詰〉

班女御前
吉田少将行房
淡路前司兼成
小布施主税
次郎坊天狗
梅若丸/松若丸
伴藤内
勘解由兵衛景逸
局長尾
大江匡房

猿島惣太後に七郎天狗
唐糸
梅若丸
県権正武国

七郎天狗/奴軍介
班女御前
小布施主税
次郎坊天狗
松若丸
伴藤内
勘解由兵衛景逸
局長尾
大江匡房

     猿之助
     門之助
     男女蔵
     
     
初御目見得市川右近
     弘太郎
     九團次
右之助改め
     鴈治郎

右 近改め右團次
     
初御目見得市川右近
     海老蔵

右 近改め右團次
     猿之助
     
     
初御目見得市川右近
     弘太郎
     九團次
右之助改め
     鴈治郎


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by tigersandcatlover | 2018-10-30 09:26 | 歌舞伎・文楽

芸術祭十月大歌舞伎 夜の部

 2009年の南座での顔見世以来のニザさま助六が観たくて上京。

 だんまり、は歌舞伎座という横に広い劇場だと映えるねえ~。豪華絢爛。が、個人的には何が起こってるのかわかりにくくて(予習しろよな!)ぽかーんとしてしまいつつ。

 吉野山、勘九郎さんの忠信は可愛らしさより凛々しさメイン(つい猿之助さんと比べてしまう)。みっくんが巧い!待て、待て、待て が声音すべて変えてて唸る。助六の朝顔仙平も彼だとこっぱずかしくない。本当にいつも思うけど声の演技が素晴らしいわ~~。

 そして、待ってましたの助六。もう言うことないです。感無量。少し咳をされてたり、揚巻の着物からひょっと出てくるときにお足元がひやっとしたりしたけれど、まぎれもなく曽我五郎だった。可愛らしくてかっこよくて、でも使命を常に忘れていない。一挙手一投足を目に焼き付けるようにじっくり観させてもらいました。眼福。七之助さんの揚巻、きっぷの良さに少し酔っぱらった風情が色っぽく、いやさ、ええ女やねえ。勘九郎さんの白酒売新兵衛、脚が長いので 股くぐれえ! の面白みが弱まるかと思ったけどいやさそんなこともなくwかわいらしゅうございました。

一、宮島のだんまり(みやじまのだんまり)

傾城浮舟太夫実は盗賊袈裟太郎
大江広元
典侍の局
相模五郎
本田景久
白拍子祇王
奴団平
息女照姫
浅野弾正
御守殿おたき
悪七兵衛景清
河津三郎
平相国清盛

錦之助
高麗蔵

巳之助
種之助


吉之丞
歌女之丞
片岡亀蔵
萬次郎
彌十郎

義経千本桜

二、吉野山(よしのやま)

佐藤忠信実は源九郎狐
早見藤太
静御前
勘九郎
巳之助
玉三郎

三、助六曲輪初花桜(すけろくくるわのはつざくら)

三浦屋格子先の場
花川戸助六
三浦屋揚巻
白酒売新兵衛
通人里暁
若衆艶之丞
朝顔仙平
三浦屋白玉
福山かつぎ
男伊達
男伊達
男伊達
男伊達
文使い番新白菊
傾城八重衣
遣手お辰
くわんぺら門兵衛
髭の意休
松葉屋女房
母満江

後見
仁左衛門
七之助
勘九郎
彌十郎
片岡亀蔵
巳之助
児太郎
千之助

廣太郎
玉太郎
吉之丞
歌女之丞
宗之助
竹三郎
又五郎

秀太郎
玉三郎

松之助


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by tigersandcatlover | 2018-10-16 10:46 | 歌舞伎・文楽

第四回 研の會

 ケンケンこと尾上右近くんの自主公演である研の會へ今年も行ってまいりました。第四回目の今年なのだけれど、2回目から観ていることになる。すごく楽しみにしていたのだけれどこの日は体調不良で一本目の封印切で帰路についてしまった。でもどうしてもこれだけは観たかったのでいいとする。

 声のよく通る熱くて元気な忠兵衛だったな~というのが第一印象。上方言葉は全く違和感なく(さわらんといて、が可愛らしゅうてうけてた)。が、関西人独特のあの力の抜け具合からくる愛嬌〜色気みたいなんが、やはり難しいんかな?とも思った。本公演で1ヶ月とかやる機会があれば力抜けてむちゃストンと嵌りそうにも。演目的にも周りをがっつり上方勢で固めたのもあり、悪い意味じゃないんだけど、ちょっと浮いてたかな?けど本当に彼はいつも攻めの演目選びで楽しいわあ。せっかくの自主公演、こうでなくっちゃね。

 来年は京都春秋座でも上演するとのこと。今から楽しみ。

一、恋飛脚大和往来 封印切 (中村鴈治郎指導)

忠兵衛:尾上右近
梅川:中村壱太郎
治右衛門:嵐橘三郎
おえん:上村吉弥
八右衛門:中村亀鶴

二、二人椀久

椀屋久兵衛:尾上右近
松山太夫:中村壱太郎

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by tigersandcatlover | 2018-08-28 18:28 | 歌舞伎・文楽

八月納涼歌舞伎

 今年の夏は10何年か振りくらいに日本でのんびり過ごしました。とは言え、後半はちょっくら上京して観劇。

 とにかく楽しい楽しい弥次喜多。いきなり喜多さんのお葬式で始まって、ひえっ?と思ったけど、直前の松竹座での油地獄の舞台で油に滑って転んで頭打って昇天などという設定だったり、新悟ちゃんはじめワンピースネタ入れてくるわなどで、楽屋落ち感たっぷり。妙にシニカルなイケメン若者染五郎くんに子くんを筆頭としてワカモノたちが大活躍。や~夏休みだね、楽しいねえ。獅童くん・お七・中車さんの早変わりでしつこく何度も出てくるだけでくすくす笑うのも巧いなあ。そう、なんというか演出がニクいのよねえ(とふと同じく古典ではないナルトに思いはせたりする)。とにかくやりたいこと全部盛り込んだぜ、でもって要所はきっちり決めるぜ、みたいな猿之助さんの脚本・演出にブラボー。そして最後の4人での宙乗り。こんな演目(って失礼だなw)でも美しく宙乗りの型が決まる猿之助さんにさらに惚れ惚れなのだった。

 盟三五大切はごく直近では仁左衛門さんの源五兵衛と幸四郎さん(当時染五郎さん)の三五郎で観たんだっけな。ってよく考えたら源五兵衛仁左衛門さんでしか観たことなかった。とするとどうしたって比べてしまうよね・・・。仁左衛門さんだとあの花道で雨に打たれながら小万の首を抱くシーンなどを中心に全体的に哀しさ怖さがくるんだけど、幸四郎さんだとどういう行動に出てしまうかわからない怖さみたいに感じてしまった。花道真横の席だったのだけれど、冒頭の船に乗って三五夫婦が出てくるところではお七の声がどーんと来て、ああ、この人の声やっぱり好きだなあと思った。

十返舎一九 原作より

杉原邦生 構成

戸部和久 脚本

市川猿之助 演出・脚本

またいくの こりないめんめん

再伊勢参!? YJKT

一、東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)

市川猿之助・中村獅 童
           早替り
中村七之助・市川中 車    相勤め申し候
松本幸四郎・市川猿之助
           宙乗り
市川染五郎・市川團 子

喜多八
大岡忠相/獅子堂獄之助
女医羽笠/鬼塚波七
釡桐左衛門/暗闇の中治
閻魔大王
舞台番竹蔵/司録
茶屋女お稲/妻彌美
五日月屋亭主藤六/司命
五日月屋女房おさき
赤鬼
青鬼
舞台番虎吉
大鬼
伊之助妹お園/女歌舞鬼
中鬼
黄鬼
伊月梵太郎
五代政之助
小鬼
三毛猫
むく犬
町名主伊佐久
後妻お紀乃
大家七郎兵衛
阿野次郎左衛門/泰山府君
住職門海/基督
弥次郎兵衛
猿之助

七之助

右團次


廣太郎

橋之助
福之助
虎之介
鷹之資
千之助
玉太郎
歌之助
染五郎

市川右近

弘太郎
寿
宗之助

片岡亀蔵
門之助
幸四郎

伊藤鷗二 作

二、雨乞其角(あまごいきかく)

其角
船頭

芸者

其角の弟子







大尽


虎之介


橋之助

福之助
鷹之資
千之助
玉太郎
歌之助

彌十郎

四世鶴屋南北 作

郡司正勝 補綴・演出

織田紘二 演出

通し狂言 盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)

序 幕
   
二幕目
   
大 詰
佃沖新地鼻の場
深川大和町の場
二軒茶屋の場
五人切の場
四谷鬼横町の場
愛染院門前の場
薩摩源五兵衛
芸者小万
家主くり廻しの弥助
ごろつき五平
内びん虎蔵
芸者菊野
若党六七八右衛門
お先の伊之助
里親おくろ
了心
廻し男幸八
富森助右衛門
ごろつき勘九郎
笹野屋三五郎
幸四郎
七之助

男女蔵
廣太郎

橋之助
吉之丞
歌女之丞
松之助
宗之助

片岡亀蔵


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by tigersandcatlover | 2018-08-17 17:38 | 歌舞伎・文楽

新作歌舞伎 NARUTO

 新作歌舞伎 NARUTO の初日に行ってまいりました。原作コミック未読でまっさらな状態で。

 一幕・二幕の冒頭に字幕入りの義太夫あり、これがなかなか味があるんだけどいかんせん短い。でもって三幕の冒頭にはなし。せっかく床まで作ってるんだからもうちょっと活用してもええかもな~勿体ない。

 禁断の忍術やら死者が生き返ったり死んだと思ってた人が生きてたり実際起こったことがその立場によって見え方が変わったり、とわりに複雑で混乱しそうになるんだけど、70巻以上ある原作の完結までを舞台化してしまうって凄い。初見の私でもなんとかついていけたし。惜しむらくは少々テンポが途切れがちな演出だったこと。これはこれからブラッシュアップされていく予感もあるのであとから観るお客さんのレポを待ちたいところ。

 若手の二人が主役をはってっていうのなかなかに胸熱。みっくんは七色の声の持ち主だなあ~としみじみ。四代目火影が出てきて声を出したとき、思わずオペラグラスで確認してしまったほど。今回そういえば一人二役ってのは意外に少なくて笑三郎さんとみっくんだけだったかな?その笑三郎さんの大蛇丸、ええ味だしてたわ~(ちょっと愛之助さんぽいな、と思った)。

 隼人くん演じるサスケは感情が複雑で行動パターンだけ見ているとかっこつけてるけどイマイチ賢くない子みたいになるので難しい役なんだけど、強引にカッコよさで、よくわからない説得力もたせてたねー。

 この日のマダラは猿之助さん。一幕目は録音の声だけの出演だけど、二幕は面をつけていてもわかる存在感。悪役を楽しそうに演じてたな~~。ビジュアル的には愛之助さんがうちは一族っぽいのでそちらも枠があれば観てみたかったかも。

 あとはイタチの市瀬さん、殺陣がシャープでかっこいい!ワンピースの青雉のときは殺陣の見せ場は多くなかったので、今回おお~と思った。逆に嘉島さんはもうちょっと活躍させてあげてよー、原作的にはカカシはマスクいるんだろうけどそここだわらなくてマスクなしじゃだめなの~?とか思ったわw

 コミックが原作のワンピース歌舞伎とどうしても比べてしまうの+翌日はぐるぐる劇場で新感線の舞台を観てしまったので、テンポや練り込みぐあいを比較してしまって分が悪かったかな・・・。と全体的にはちょっと辛口な感想を抱きつつ、枠さえあれば進化具合も観たいような気がするが、ううむ。

岸本斉史 原作

G2 脚本・演出

新作歌舞伎

NARUTO -ナルト-

うずまきナルト
うちはサスケ
綱手
大蛇丸
春野サクラ
うたたねコハル
猿飛ヒルゼン
シズネ
干柿鬼鮫
薬師カブト
水戸門ホムラ
うちはイタチ
はたけカカシ
自来也
うちはマダラ
うちはマダラ
坂東 巳之助
中村
市川
市川 笑三郎
中村
市川
市川 猿四郎
中村
安田 桃太郎
澤村
市川
市瀬
嘉島
市川
市川 猿之助(交互出演)
片岡 愛之助(交互出演)


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by tigersandcatlover | 2018-08-07 18:40 | 歌舞伎・文楽

七月大歌舞伎@松竹座 高麗屋さん襲名披露

 二代目鸚さん・十代目幸四郎さん襲名披露の七月大歌舞伎・夜の部を観てきました。染五郎さんは学校がありはるので押隈のみのご来阪。
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 まずは綱豊卿。中車さんの助右衛門は2013年南座顔見世のとき以来(→そのときの日記)二度目なのだけれど、いやはや本当にええ役者さんになりはったなあ。当時は「歌舞伎らしいというかと言われるとそうではないが惹きこまれた」と感想を書いていたっけ。仁左衛門さんの綱豊との腹のさぐりあい丁々発止に結末がわかっていてもハラハラする感じ。浅草ではちょっとうとうとっとしてしまったのが嘘のよう(松也くん・みっくん、ごめんよ)。

 口上は藤十郎さん頑張れーと思いながら。口上のあと、隣席のおばさまがたが、「猿之助さんて怪我してはったよね、今日は口上だけやんね?」とか言うてはったので思わず「いやいやいやいや、今からお吉しはりますよ!幸四郎さんに殺されはりますよ!」と口を挟んでしまってそこから休憩時間ずっと舞台のお話で盛り上がる。80歳前後のおばさま方でそのうちお一人はなんと二代目猿之助さんも観たことあると(驚)。パッと見70歳くらいやったんでびっくりと同時にうらやましくなったわあ。

 そしてむっちゃ楽しみにしていた女殺。わがままなイヤ吉させたら天下一品の幸四郎さんに王道に優しい女形は久々に観たかも?の猿之助さん。こちらも結末はわかっているのに本当に手に汗握って観てしまって幕になったときはぐったり疲れていた。油で滑るシーン、笑いが起こるのだけれど私はどうしても笑えず、型が決まるところで拍手もできなかった。それくらい集中して観ていた。しかし猿之助さんの一挙手一投足ににじみ出る優しさ・丁寧さよ。目が離せないとはまさにこのこと。

真山青果 作

真山美保 演出

元禄忠臣蔵

一、御浜御殿綱豊卿(おはまごてんつなとよきょう)

徳川綱豊卿
富森助右衛門
中臈お喜世
小谷甚内
上臈浦尾
御祐筆江島
新井勘解由
     片岡 仁左衛門
     市川
     中村 壱太郎
     片岡 松之助
     上村
     中村
     中村

  二代目松本白 鸚
二、十代目松本幸四郎 襲名披露 口上(こうじょう)


幸四郎改め松本
染五郎改め松本 幸四郎
     坂田 藤十郎
     幹部俳優出演

近松門左衛門 作

片岡仁左衛門 監修

三、女殺油地獄(おんなごろしあぶらのじごく)

河内屋与兵衛
七左衛門女房お吉
山本森右衛門
芸者小菊
小栗八弥
妹おかち
刷毛の弥五郎
口入小兵衛
白稲荷法印
皆朱の善兵衛
母おさわ
豊嶋屋七左衛門
兄太兵衛
河内屋徳兵衛
染五郎改め松本 幸四郎
     市川 猿之助
     市川
     市川 高麗蔵
     中村
     中村 壱太郎
     大谷 廣太郎
     片岡 松之助
      橘三郎
     澤村 宗之助
     坂東 竹三郎
     中村 鴈治郎
     中村 又五郎
     中村


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by tigersandcatlover | 2018-07-05 20:07 | 歌舞伎・文楽

ワンピース歌舞伎大千秋楽

 再演&ロングランのワンピース歌舞伎の大千秋楽を観に名古屋は御園座へ。数え上げてみると10度目のリピートとなるのだなあ(松竹座1~博多座1~新橋4~松竹座3~そして御園座1)。すべての始まりだった新橋はスルーしてしまった(やや懐疑的だったので)のだが、松竹座で「よくわかんないけど楽しいー!(ちょっと混乱気味)」になり、博多座で「猿之助さん凄いー!」、新橋で「ケンケン応援せねば!」な気持ちからあの事故のこともあって「もっとケンケン応援せねば!!」、さらに松竹座で「猿之助さん可愛い♡ケンケン逞しい♡」、で御園座突入とあいなったわけ。

 楽しみで寂しい気持ちで名古屋へ向かう。真っ赤な御園座(トイレのドアまで真っ赤)はまるでルフィのために建てられたようだ・・・。
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 もうなんかねえ、感無量だよ。本当に。千秋楽独特の客席の空気(小さいお子さんの「ボンちゃん頑張って~」の蚊の鳴くようなけれどよく響く声)、全速力に駆け抜けたかと思うと感無量な表情のケンケン、この数か月でどんどんよくなっていった隼人くん新悟くん、逆にウルトラ安定のみっくん、声変わり途中の猿くん、右團次さんのいつもより熱い台詞回し、平さんの吹っ切れたような兄貴らしい演技、出演者全員一人一人頭を下げるカーテンコール、そしてシャンクスに自分の冒険のことを一生懸命子犬のように報告してるように見えたケンケンと猿之助さんの二人で並んだ姿(ああ、もっと書きたいけどきりがない)。

 歌舞伎ファンのすそ野を確実に広げた、まさにエポックメーキングだったこの作品。個人的にも2年ほど歌舞伎を観なくなっていてどこか冷めた気持ちだった歌舞伎熱がぐぐっと再燃した。特に若手の役者さんたちがすごく身近になって、古典で彼らが決して大きいお役ではなく出演しているのもしっかり見つけて応援するような身近な気持ちで観るようになったもん。あとから振り返ったときに、あの舞台からすべてが変わったよね、と言われるんじゃないかなと思うんだった。

 帰宅して、ふ~と一息ついて鞄の中身を出すときに、はらり、と紙吹雪が一枚床に落ちたのを目にして、ちょっと涙ぐんでしまった。いやはや、しばらくワンピロスになってしまいそう。

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by tigersandcatlover | 2018-05-28 12:49 | 歌舞伎・文楽

切られの与三

 フィデリオのあと、タクシーに飛び乗ってシアターコクーンで17時開演の 切られの与三 へ。いやはや、我ながら酔狂ではある。5分遅れくらいで与三が登場する前に席に滑り込むことが出来た。

 コクーン歌舞伎は実は初めて。衣装や舞台化粧は歌舞伎で見得もあれば型もある。が、台詞はわかりやすくストレートプレイに近い。もちろん歌舞伎の型がきちんとある役者さんが演じているからこその気持ち良さもある。シンプルで遊びのあるセット、そしてジャズで奏でる音楽。いや~新鮮だなあ。
 
 七之助さん。与三郎で登場した時のなよなよした感じはさすが女形だもんねえ、だったのが、源氏店のあの台詞から、ぐぐっと男になるところで鳥肌立った。このがらりと空気をかえるのが、本当に巧いねえ。前もこういうので鳥肌立ったっけとあとから記憶をたどったら阿弖流為のときだったけな。そして後半、気弱なところも残しつつ高い声なのに太くなっていって、ああ与三の人生が声に出ている・・・と思った。

 梅枝くんは決してファムファタールって感じじゃないんだけど、だからこそのお富の怖さや弱さがリアルだったかな。

 忠助との再会~父親に扉越しにすがるところでもらい泣き。

 お富のところを最後に立ち去り、御用の縄をかけられつつ逃げて逃げて走って走って、そして最後に一人膝を抱えて、あの世なのかもしれないけれど、幸せな思い出をかみしめるように静かに優しくしみじみと、あの有名な源氏店での名台詞をもう一度語って終幕となる。救われない物語なのに、この後味の良い爽やかな空気はなんなんだろう?昼公演のフィデリオとはまるで真逆ってえのがなんとも面白い。こういう揺さぶられ方するから観劇はやめられないねえ~~。


しがねぇ恋の情けが仇
命の綱の切れたのを
どう取り留めてか 木更津から
めぐる月日も三年越し


~~~略~~~

よくまぁお主ゃぁ 達者でいたなぁ
(ここで幕)


瀬川如皐 作 「与話情浮名横櫛」より

木ノ下裕一 補綴

串田和美 演出・美術

切られの与三(きられのよさ)

与三郎
お富
伊豆屋与五郎
下男忠助
赤間源左衛門
おつる
小笹
海松杭の松五郎
観音久次
中村 七之助
中村
中村 萬太郎
笹野
真那胡 敬二
中村
中村 歌女之丞
片岡
中村


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by tigersandcatlover | 2018-05-21 18:18 | 歌舞伎・文楽

絵本合法衢

 ニザさま一世一代、な舞台を観てきました。

 いや~、あんなに悪役なのに笑えるくらいお茶目で(大学)狂気をはらんで怪しく色っぽいいいオトコで(太平次)。眼福。ええもん見せてもらいました、な世界。

 時蔵さんのいなせな色っぽさもよかったし、彌十郎さんはこういうええお役が似合う(一幕目、殺されたはずやのにすぐ別役で出てきたときは笑ってしまったが)。

 あえて筋書予習せずに、イヤホンガイドも借りずに臨んだけれど(ここ数年はイヤホンガイドは借りることはなくなったなあ)おかげでミュージカルを観るときのような、舞台の世界に巻き込まれるような感覚を覚えることができた。

四世鶴屋南北 作

奈河彰輔 補綴・演出

片岡仁左衛門 監修

通し狂言

  絵本合法衢(えほんがっぽうがつじ)

立場の太平次
片岡仁左衛門一世一代にて相勤め申し候

左枝大学之助/立場の太平次
田代屋与兵衛
田代屋娘お亀
孫七
太平次女房お道
お米
番頭伝三
升法印
関口多九郎
田代屋後家おりよ
高橋瀬左衛門/高橋弥十郎
佐五右衛門
うんざりお松/弥十郎妻皐月
仁左衛門
錦之助
孝太郎
坂東亀蔵


松之助
由次郎
権十郎
萬次郎
彌十郎



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by tigersandcatlover | 2018-04-27 09:31 | 歌舞伎・文楽

松竹座ワンピース三回目

 三度目の松竹座ワンピは新橋で4回リピートしてその進化を微力ながら見守らせてもらったケンケンルフィを水かぶり席にて鑑賞。この水かぶり席、新橋では最前列でもビニール一枚だけの配布なんだけど、松竹座はそのビニールに加えてポンチョ・バッグを入れるためのビニール袋・タオルのセットにくわえて椅子にもカバー(そのため滑らないようにクッション付)が。なんと大盤振る舞いな。

 右近くんルフィ&ハンコック。もう完全に自分のお役になってるよね・・・。やった?やった!の下りとかエースの絶命のとことか全部いいかた変えてたり、細やかで完全に役を自分のものにしてるなあ~。あと一幕の早替りのドヤ顔がかわいい。一緒にいった初見の友人はハンコックとルフィが同一人物とわからんかったらしく(ケンケンハンコックが美しすぎるからー!)、ドヤ顔しないともっとわからない観客が増えそうだw 

 さて、もう一つの楽しみ、下村さんイワンコフのカマーランドは、私的には少し集中できなかった…こっぱずかしさが先に立っちゃって(汗)。いや、ミュージカルネタを入れて浅野さんイワンコフと全く別バージョンになってるのは凄いんだけど、イワンコフの語尾が言いにくそうで(ヒーハーとチャブルとかつけるやつね)、原作読んでないと何をいうてるのか判りにくいちゃうかな?と思ったり。でもやっぱり歌は素晴らしかったね、うん。

 そして待ってましたの猿之助さんシャンクス。この戦争を終わらせに来た、という台詞にここまでどかんと説得力もたせるのって凄い。舞台では表現しにくい原作の<覇王色の覇気>ってのはこういうものなのかもしれないなあ。

ルフィ/ハンコック 尾上右近
シャンクス/市川 猿之助
白ひげ  市川 右團次
ゾロ/ボン・クレー/スクアード 坂東 巳之助
サンジ/イナズマ/マルコ 中村 隼人
ナミ/サンダーソニア/サディちゃん 坂東 新悟
アバロ・ピサロ 市川 寿猿
チョッパー 市川 猿
はっちゃん/戦桃丸 市川 弘太郎
ベラドンナ 坂東 竹三郎
ニョン婆 市川 笑三郎
ジンベエ/黒ひげ 市川 猿弥
ニコ・ロビン/マリーゴールド 市川 笑也
マゼラン 市川 男女蔵
つる 市川 門之助
エース 平 岳大
ウソップ/赤犬サカズキ 嘉島 典俊
ブルック/イワンコフ 下村青
センゴク 浅野 和之
序章 中村勘九郎

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by tigersandcatlover | 2018-04-23 17:09 | 歌舞伎・文楽


舞台と音楽と本と、ときどき旅行。


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